NY株式9日(NY時間12:40)(日本時間01:40)
ダウ平均   40972.16(+626.75 +1.54%)
ナスダック   16885.04(+194.21 +1.13%)
CME日経平均先物 36350(大証終比:+110 +0.30%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は600ドル超大幅に反発しており、IT・ハイテク株にも買い戻しが膨らみ、ナスダックも大幅反発している。特段の買い戻しの材料もない中、先週の下落からの押し目買いが活発化しているようだ。

 米株式市場は歴史的に厳しい月である9月の最初の週を下落でスタートし、先週のS&P500は4.3%下落し2023年3月以来最悪の週となった。ナスダックも5.8%下落し2022年以来最悪の週。一方、ダウ平均は2.9%下落した。

 ただ、慎重な見方も根強い。先週は少し行き過ぎた売りがあったが、市場はインフレや経済の動向よりも、今現在の経済の動向に非常に注目している。不確実性が強まり始めたらまず最初にすべきことは、特に今年これほどまでに好調だった場合は、資金を引き出すことだとの指摘も出ている。

 市場は今週発表される、次のFOMCの決定に影響を与える可能性がある、2つのインフレ指標に注目している。米消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)だが、よほどの数字でない限り0.25%ポイントの利下げ期待に変化はないと見られている。

 短期金融市場では次回FOMCで0.25%ポイント利下げを行う可能性を70%程度、0.50%ポイントの大幅利下げの可能性を30%程度で織り込んでいる状況。

 ボーイング<BA>が上昇。同社最大の労組はストライキの回避につながり得る取り決めをまとめたと明らかにした。ストが実施されれば、既に問題を抱える同社を混乱に陥れるリスクがあった。

 S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが先週金曜日の引け後にS&P500の採用銘柄の入替を発表し、デル・テクノロジーズ<DELL>、パランティア・テクノロジーズ<PLTR>、そして保険会社のエリー・インデムニティー<ERIE>が新規に採用された。それぞれ上昇。

 投資銀行のB.ライリー<RILY>が上昇。同社の査定・評価サービス部門のグレート・アメリカンの過半数株式を企業価値3億8000万ドルで、ブランズ・ポートフォリオのファイナンシングを2億3600万ドルで売却する交渉を進めていると伝わった。

 エナジードリンクのセルシウス<CELH>が上昇。週末にバロンズ誌が、低迷脱出の可能性に言及したコラムを掲載。同社株はここ数カ月、事業の伸びが鈍化した兆しを受けて低迷しているが、海外進出やオンライン販売増加、店舗の商品拡充が見込まれ、市場の反応は行き過ぎかもしれないと伝えていた。

 ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計会社アーム<ARM>が上昇。アップ<AAPL>が9日発表するアイフォーン16に同社の最新アーキテクチャーに基づく次世代チップが搭載されると伝わった。

 バイオ医薬品のサミット・セラピューティクス<SMMT>が急伸。同社はアケソ社と共同開発した肺がん治療薬「イボネスシマブ」の最新データを発表。このデータではメルク<MRK>の主力薬キイトルーダと比較して、無増悪生存期間(PFS)において統計的に有意な改善が示されたと報告した。

 ボート販売のマリンマックス<HZO>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の40ドルから44ドルに引き上げた。