武尊

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 格闘家の武尊が11日、日本テレビ系「ザ!世界仰天ニュース」で、公表しているパニック症について詳細を公表。一夜明け、武尊のXには330件を超えるコメントが寄せられた。

 この日の「仰天ニュース」では、武尊が闘っているパニック症について特集。バラエティなどに出始めた18年頃から、ネットの批判的なコメントが気になるようになり、ある日、テレビ局の楽屋のドアを閉めた瞬間に心臓が波打ち、異常な息苦しさを覚え「死んでしまう」という発作が起こる。

 武尊は、幼い頃、押し入れに閉じ込められた経験があり、狭い場所が苦手だった。この楽屋での発作をきっかけに、エレベーターなど狭い場所では息苦しさや激しい動悸に見舞われるように。武尊は「(誹謗中傷を)気にせずやれる選手もいるが、自分は1人も批判されたくないと思っていた」といい、その思いがパニック症を発症する一つの要因となったようだ。

 高校を退学となり、自分にはキックボクシングしかないと無茶な練習や過激すぎる減量、その反動の過食症、そして自傷行為までするようになり、心療内科でうつ病と診断される。武尊はこの時の抗不安薬などの薬を7年間服用していたという。

 ようやく薬なしで生活出来るようになった矢先の激しい動悸。周囲に弱い人間と思われたくないと、誰にも相談できなかったという。ネットで症状を調べたところ、パニック症と酷似していたことからすぐに医者に行き、正式にパニック症の診断を受ける。

 その後も誹謗中傷は増えて行く一方。そこで武尊に向けて一番多く言われていた「天心から逃げている」という非難に向き合うため、那須川天心戦実現に向けて動き出す。21年12月に2人の試合が決定。するとアンチの声がとたんに減ったという。

 また発作の数も減っていき、試合に向けて準備を整えていくことができたという。そして天心戦の8日後にパニック症とうつ病を会見で告白した。

 放送後、武尊はXで「仰天ニュースに関しての沢山のコメントありがとうございます。同じ病気で苦しんでる方がこんなに沢山居られるのを知ってびっくりしてます」と投稿。「現役中は公表することも悩んだけど、上手く付き合っていけばどんなことにでも挑戦できて必ず乗り越えられる病気なので、僕の戦う姿が少しでも同じ病気の方の勇気になってくれたら嬉しいです」と呼びかけた。

 この投稿には330件を超えるコメントが。「勇気ある公表ありがとうございます」「本当に凄いなと感じます」「武尊さんが公表したことにより、本当に身近な病気なんだと改めて思いました」「私の身内も同じ病気でした。とても辛いですよね」などのエールと感謝が相次いでいた。