初年度産駒が大活躍のスワーヴリチャード(撮影:下野雄規)

写真拡大

 今年の新種牡馬産駒がデビューしてから2カ月が経過した。ブリックスアンドモルタル産駒が世代最初の新馬戦を勝利で飾るなど好スタートを切ったが、ここに来てスワーヴリチャード産駒の活躍が目覚ましい。

 同産駒は先週までにJRAで6勝を挙げ、新種牡馬リーディングで首位を独走。2歳全体を含めても勝利数はモーリスの7勝に次ぐ2位に付けており、ロードカナロアらと肩を並べている。

【2歳リーディングサイアー】※マークは今年の新種牡馬
1位 ヘニーヒューズ 6勝
2位 モーリス 7勝
3位 ロードカナロア 6勝
4位 スワーヴリチャード(※) 6勝
5位 エピファネイア 6勝

 過去の初年度産駒と比較しても6勝は優秀。近年、7月までに6勝を挙げた馬はおらず、ドゥラメンテやロードカナロアらの5勝が最高だった。参考までにディープインパクトは3勝、キングカメハメハは4勝。スワーヴリチャードの父ハーツクライは1勝止まりだった。

【過去の初年度産駒 7月までの勝利数】
2023年 スワーヴリチャード 6勝
2020年 ドゥラメンテ 5勝
2019年 キズナ 5勝
2019年 リアルインパクト 5勝
2017年 ロードカナロア 5勝

 もっとも、スワーヴリチャードは血統登録頭数82頭に対し21頭が既にデビューしているが、レイデオロにいたっては同129頭に対し11頭とまだ1割程度しかデビューしていない。夏競馬では遅れをとっているレイデオロも秋競馬で巻き返す可能性は大いにあるだろう。

 注目されるハーツクライの後継種牡馬争いに一歩リードをとったスワーヴリチャードだが、26年にはサリオスが加わり、ダービー馬ドウデュースの産駒にも既に期待が集まる。来年のクラシックシーズンに向けたスターホースの誕生を心待ちにすると同時に、種牡馬たちの戦いにも注目していきたい。