ドコモ、楽天モバイル「名指し」で乗り換え訴求 広告が話題「大胆」「煽ってる」...両社の見解は
NTTドコモが新規ユーザーの獲得を狙って他社を名指ししたチラシ広告が、2022年6月に入ってツイッターで「大胆」などと注目を集めている。
楽天モバイルが7月から新料金プランへ移行することに触れ、「のりかえるなら、『つながりやすさ』で選びませんか?」とドコモへの乗り換えを訴求している。広告をめぐり、2社に見解を聞いた。
「楽天モバイルは新料金プランへ自動移行します」
話題となっているチラシ広告には「ドコモユーザー以外のみなさまへ」とある。指定地域のすべての配達可能箇所に郵便物を届ける日本郵政のサービス「タウンプラス」で配送された。
広告の上部では「楽天モバイルは新料金プランへ自動移行します」と大きく伝え、下部で「さぁ、ドコモにのりかえよう」と訴求している。
楽天モバイルは5月13日に、新プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」を7月1日から提供すると発表した。月間データ利用量1GBまで0円のプランが撤廃され、3GBまでの支払い額は税込1078円へ変わるため、一部の利用者らの間で衝撃が広がった。
また広告の中央にはスマホの写真が。画面には、まるで電車の乗り換えを案内するように、2社の頭文字にあたる「R」と「d」の形状を用いた路線図が描かれている。スマホの横には、
「のりかえるなら、『つながりやすさ』で選びませんか?」
と、通信品質に言及するような文章が添えられた。
同業他社を引き合いにした今回の広告はツイッターで拡散され、「大胆だな」「名指しで煽ってるのは凄いw」「アメリカの広告みたいだなw」などと面白がるような声が寄せられている。
なかには、「『日本のスマホ代は高すぎる!』って言われたこと根に持ってたんだろうか」などと、楽天モバイルが展開した過去のテレビCMを思い出すような声も。
一方で一部のユーザーからは、「ここまで特定の企業名を前面に出して広告するのはどうなのかなと思った」などと拒否感を抱くような反応もわずかに出ている。
楽天モバイルの受け止めは?
話題となっているチラシ広告についてNTTドコモの広報は15日、J-CASTニュースの取材に対し、「6月に一部地域において送付していることは事実です」と認めた。
ネット上では、店舗においても、楽天モバイルの利用者に対してドコモへの乗り換えを訴求するポスターが掲示されているという情報があがっていた。
ただしポスターの内容はチラシと同一ではなく、楽天モバイルについて「新料金プランへ自動移行します」と伝えつつ、「お乗り換えしませんか?」と訴え、ドコモの具体的なプラン展開を紹介するものだ。
このポスターに関しては「ドコモへの乗り換えを訴求するポスターを掲示している店舗があるのは事実です」とする。
チラシ広告の制作意図やネット上の反響への受け止めについても質問していたが、回答はなかった。
楽天モバイルにも当該広告への受け止めを聞いた。広報は14日、「他社様の広告について、弊社からのコメントは差し控えさせていただきます」と答え、次のように述べた。
「楽天モバイルは今後もサービスを拡充してまいりますが、お客様にはご自身に合った携帯キャリアサービスをご選択いただきたいと思っております」