「奴隷のような毎日」美女TikTokerが怒りの告発!事務所社長から届いた“セクハラLINE”と“恐怖の違約金発言”

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杉浦氏を直撃。「衣装次第で動画がバズる、バズらないってある」と、水着写真を要求したことを正当化した

「たとえば、何百万円か払ったら(記事を)取り消すことはできるものなんですか」

 本誌の直撃に対して、落ち着いた様子でこう持ちかけたのは、RPGエンターテイメント(以下、RPG社)社長の杉浦希介氏(37)だ。

 RPG社は、大道芸人「ロボットのぞみ」としても活動する杉浦氏が2014年に設立した「TikTok」に特化した芸能事務所だ。フォロワー数850万人のダンスパフォーマー「内山さん」を筆頭に、所属タレントの合計フォロワー数は3400万人に上る。

 RPG社は、全国の学校へのパフォーマー派遣事業やTikToker養成学校も手がける。入学金は10万円、授業料は年90万円と高額だ。わずか10年足らずで、同社を国内に5カ所の支社を展開するまでに成長させた杉浦氏は、何を“何百万円か”でもみ消そうとしたのかーー。

「4月に事務所を退社したいと杉浦さんに申し出たら、密室で『多額の負債を負うことになるよ』と、違約金の請求や、訴訟をちらつかされました。とても怖くて、辞めることができませんでした」

 そう訴えるのは、楽器を演奏する動画を投稿するTikTokerのA子さん(20代)。音楽大学卒で、新聞社主催のコンクールで金賞を受賞したこともあるA子さんが、RPG社に所属したのは2021年9月だ。

「友人から紹介されたのがきっかけです。杉浦さんは『演奏の仕事をたくさん取ってくるので、安定した収入が得られるよ』と言い、継続的にフォロワーを増やすサポートをすることも約束してくれました」(A子さん)

 契約書で定められた専属期間は5年間。ギャラの取り分はA子さんが6割でRPG社が4割だった。だがA子さんは、所属してすぐに、杉浦氏の勧誘文句が“嘘”だったことを知る。

「所属するTikTokerは数十人もいるのに、マネージャーは一人だけ。仕事はほとんどありませんでした。仕方なく自分で取ってきた仕事のギャラも、RPG社が4割も持っていきました」

 フォロワーを増やすサポートもなかった。

「TikTokでは、配信者が客集めを目的に、視聴者へ“投げ銭”ギフトを送ることができます。“投げ銭”は自腹で、金銭的に負担が大きいと事務所に相談しても何もしてくれませんでした。アドバイスといえば、もっと動画の配信回数を増やすこと、動画編集の時間を短縮すること、別の楽器に替えるよう言われたくらいです」

 RPG社に所属したものの、思うようにフォロワー数が伸びないA子さんに、杉浦氏は驚くべき提案をおこなった。

〈A子をエッチな目線では おれは、全くみないけど〉
〈水着のみで写真だけ送ってもらえたら判断はできる〉

 杉浦氏は、楽器奏者であるA子さんに対し、水着の写真を送るよう要求したのだ。

「本当にイヤでしたが、社長には逆らえませんでした」とA子さん

「私は演奏を配信したくてTikTokerをしています。これが杉浦さんの言う“サポート”なのかと、ショックで頭が真っ白になりました。

 本当にイヤでしたが、RPG社に所属したばかりで逆らうことができず、水着写真を送りました。ほかにも、私とたまたま同じ名前のアカウントでツイッターに投稿されていたエッチな画像を、『これはA子?』と送りつけられたこともあります」

 そして、A子さんにとって、RPG社と杉浦氏への不信感が決定的となる出来事があった。2022年3月に杉浦氏から届いたLINEだ。

「〈こーいうのやろうと思ってるんだけどさ〉と軽い調子で、〈観覧車で二人きりで夜景を見よう!(20万円)〉〈ディナーを個室で二人で食べよう!(10万円)〉などを“報酬”に設定した、『パパ活』のようなクラウドファンディングをやらせようとしたのです。

 あまりに高額で、購入者から“性的な見返り”を要求されると思いました。そんな奴隷のような毎日がつらく、事務所を辞める決意をしました」

「多額の負債を負うことになる」という杉浦氏の発言は、退所を申し出たA子さんに対し、杉浦氏が浴びせたものだ。杉浦氏は、知人に送ったLINEで、これが「脅迫」であることを自ら明かし、知人から諌められている。

〈弁護士立てて、訴えるというのはだめですかね?脅し文句だとしても。〉

〈脅迫になっちゃいますかね〉

 ハラスメントの問題に詳しい橋本智子弁護士(あおば法律事務所)が解説する。

「事務所社長という圧倒的に優位な立場にある人間が、新人タレントに水着の写真を送らせることは、力関係を利用した悪質な性暴力というべきです。『パパ活』に関しては、断わることができたとはいえ、そのような勧誘をすること自体がセクハラです。辞めようとするタレントに対して『多額の負債を負うことになる』と告げることは、『脅迫罪』にあたる可能性があります」

 4月末、知人男性も立ち会って、A子さんは杉浦氏と話し合いの場を持った。杉浦氏は一転して、A子さんに違約金を請求しないことを約束し、契約は終了した。

 5月10日、本誌は杉浦社長を直撃した。冒頭の「何百万円か払ったら」という発言はこのときのものだ。杉浦氏からは後日、電話や文書で回答があった。

 水着写真を送らせたことについては、「TikTokはさまざまな衣装で動画を撮ることがバズりを生みます。実際に、今まで平均1万再生もいかなかった方が、私のアドバイスで露出の高い服を着たことで、平均50万再生になった実績もありまして、水着の提案をしました」。

“パパ活”への勧誘は、「勧誘ではなく、提案です。もともと、クラウドファンディングとファンクラブが合わさったようなものを企画しておりました。実際には、企画は立ち上げてはいません」と、どちらも善意からの提案で、強制はしていないとした。

 退所の際に違約金を要求したことについては、「A子さんには、機密保持契約違反がありました。それにより、もし収益が減った場合、その部分はどうしても裁判などになる可能性があるということをお伝えしました。この言葉もけっして『脅迫』ではなく、『そういうこともあるよ』という話です」。

 華やかに見え、若者が押し寄せるネット配信者たちの世界は、カネと欲望にまみれる無法地帯だ。