今季初勝利を掴んだヤクルト・石川雅規

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◆ 131キロのクロスファイアーでピンチ脱出

 ヤクルトの石川雅規投手(42)が23日、神宮で行われた阪神戦で6回3安打無失点の快投を見せ、史上3人目となるルーキーイヤーから21年連続勝利の快挙を達成した。

 初回は連打と重盗、四球で一死満塁のピンチを招いたが、ロハス・ジュニアを内角134キロで捕邪飛に打ち取ると、続く小野寺暖に対しては外角中心の攻めでカウント2−2とし、最後は内角低めいっぱいの131キロで見逃し三振。ストレートを決め球に立ち上がりのピンチを切り抜けた。

 これでリズムを掴んだのか、2回以降は5イニング連続で打者3人で相手の攻撃を片付ける快投。高卒2年目の内山壮真(19歳)との“23歳差バッテリー”も好相性で、緩急を自在に操る投球術が冴え渡り、初回の小野寺に加えて、中野拓夢、佐藤輝明からも130キロ台のクロスファイアーで見逃し三振を奪った。

 23日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した野球解説者の江本孟紀さんは、現役最多178勝目を手にした左腕について「よくやりますよ」と称賛の一言。「ストレートなんていいところ130キロ台だと思う。よく『150キロ出ました』とか言うけど、球の速さじゃないんですよ。ピッチャーは石川を見習えと言いたい」と、投球術で打者を打ち取る左腕に賛辞を並べた。

 また、同じく番組に出演した谷沢健一さんは「下半身がしっかりしているよね。テークバックを取ったときの軸足がブレない」と、鍛え抜かれた肉体が第一線で活躍し続けるパフォーマンスを支えているとの見解を示した。

 今季は開幕から2戦2敗のスタートだったが、中15日で挑んだマウンドで会心の投球を披露した42歳。現役通算最多の178勝目を手にし、かねてから目標に掲げる200勝へ、また一歩前進した。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』