デンキウナギのエレクトロフォラス・バリイ

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 長年、1種だと考えられてきた南米でアマゾン川などの流域にすむデンキウナギは実は3種いた、との研究成果を、米国やブラジルなどの研究チームが11日、科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに報告した。

 3種はほぼ地域別に分布しており、チームはアマゾン川周辺の地殻変動に伴い各地域の川の環境が変化し、それに応じた種の多様化が進んだと考えている。

 デンキウナギは体長が最大で2・5メートルに達する淡水魚。体形はウナギに似るが全く別の仲間だ。体内に発電器官を持ち、強力な電気で他の魚などをしびれさせて獲物にする。これまではエレクトロフォラス・エレクトリクスという学名の1種だけとされてきた。

 米スミソニアン自然史博物館を中心としたチームは、南米のブラジル、隣接する仏領ギアナ、ガイアナ、スリナムから計107匹のデンキウナギを採集。ミトコンドリアと核のDNAのほか、頭骨などの形態についても調べた。

 その結果、アマゾン川より北側のギアナ盾状地にすむエレクトリクス、アマゾン川周辺低地にすむバリイ、アマゾン川より南側のブラジル盾状地にすむボルタイの計3種に分かれると考えられた。ボルタイの放電は860ボルトが測定され、電気を起こす生物で最も強力だとしている。