安定した投球を見せる楽天の塩見貴洋(左)と美馬学(右)©BASEBALLKING

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 得点力不足に泣きパ・リーグ5位の楽天だが、投手陣の活躍が目立つ。チーム防御率はリーグ2位の3.13。先発防御率3.23は、リーグ1位の成績だ。

 エース則本昂大は4勝6敗も防御率2.75。昨季8勝を挙げた塩見貴洋は、打線の援護に恵まれず5月4日の日本ハム戦を最後に白星から遠ざかっているが、防御率2.97を記録。13年に日本シリーズMVPに輝くも、昨季2勝9敗と精彩を欠いた美馬学は、ここまで2勝5敗だが、防御率2.79をマークしている。3人とも勝ち星に恵まれていないが、防御率2点台と安定した投球を見せている印象だ。

 この3人以外にも、昨季8勝の辛島航、8年目の菊池保則、オールスター前まで一時的にリリーフに配置転換になったレイなどもおり、先発投手が揃いつつある。さらに二軍には、故障から復活を目指す釜田佳直や、高卒3年目の森雄大、ベテランの川井貴志が控えている状況だ。

 一方のリリーフはというと、救援防御率2.99はソフトバンクに次いでリーグ2位。防御率0.51、18セーブの成績を残す、守護神・松井裕樹に注目されがちだが、福山博之、武藤好貴、青山浩二なども奮闘している。来日2年目のクルーズは16試合に登板しているが、今季1度も失点していない。先発だけでなく、リリーフも安定した投球を披露している。

 まもなく夏場を迎え、疲れが見える時期。楽天投手陣は、この調子を維持することができるのだろうか。