バティストゥータ氏が引退後の苦悩告白「脚を切断してくれと言った」

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 元アルゼンチン代表FWガブリエル・バティストゥータ氏が現役引退後、数年間足首の痛みに苦しんでいたことを告白した。アルゼンチンのインターネット放送局『TyC Sports』のインタビューに応じたときに述べたもので、一時は担当医に脚を切断してほしいと真剣に相談していたことまで明かしている。

 現役時代にフィオレンティーナやローマなどで活躍したバティストゥータ氏は、2005年に現役を引退。それから数年間は足首の激痛に悩まされる日々を送っていたという。

「私は現役を退いた二日後、歩くことができなくなっていた。足首に強烈な痛みを感じて、その痛みが全く引かなかった。ベッドの上で排尿したこともあった。ベッドからバスルームまでの10フィート(約3メートル)を歩くことすらできなかったんだ。足首の痛みは、それくらいひどいものだった。ある日私は飛行機のチケットを取って世話になっている医師の元を訪ねた。そしてある相談をしたんだ。『毎日足首が痛くて痛くて耐えられないから、いっそ脚を切断してくれないか』とね。オスカー・ピストリウス(南アフリカの陸上選手)をテレビで観て、脚を切断するのが最良の解決策だとそのときは本気で考えていたんだ」

 医師は当然ながらこの相談を受け入れず、バティストゥータ氏に考え方を変えるように諭した。

「私の足首には軟骨や腱などが全くないから、骨だけで体重86キロを支えていることになる。ゆえに強烈な痛みを伴う。この状態を放置するわけにはいかなかったから、何度も手術を繰り返したね。そして手術のおかげで激痛は徐々に和らいでいった。今は歩くこともできるし、ゴルフだってできるよ。サッカーもたまにするけれど、走って足首に負担がかかると良くないから、チームメイトと対戦相手は50歳以上限定にしているんだ。(バティストゥータ氏は現在45歳)」

 現在はベッドの上で排尿することもなくなったというバティストゥータ氏。現在はサッカー界から離れているが、将来は監督として現場に復帰したいという願望を持っていることも明かしている。

(記事/Cartao Amarelo)