30日にキエーヴォ戦に臨むミラン。アッレグリ監督は最大の集中を求めている。

「とても難しい試合が待っている。キエーヴォは良いプレーをしているし、コンディションが良い。最後まで苦しみ、戦うことになるだろう。今からシーズン終了まで、美しい試合を見るのは難しいと思う。勝ち点が大きく響き始めるからね。キエーヴォは守備が堅固で、前線も相手を苦しめるクオリティーがある。我々はうまく相手のリズムを抑え、自分たちの技術クオリティーを発揮しなければいけない。カウンターを許さないことが重要となるだろう。キエーヴォはそれがとてもうまい」

「明日は勝ち点を狙う。そして、この魅力的な3連戦(フィオレンティーナ、ナポリ、ユヴェントス)に向けて準備しよう。数カ月前まではかない望みだった重要な目標を争うんだ。今、我々は3位だ。これを維持するためには、2位を狙う必要がある。予選抜きでチャンピオンズリーグに出場できれば、最高のシーズンとなるだろう」

招集外となったDFクリスティアン・サパタについては、「とても疲れた状態で戻ってきた。ここでトレーニングし、火曜から使える状態にすることを望んだ」とコメント。そのほかの選手たちのコンディションについて、次のように続けている。

「(ケビン・)コンスタンは少し風邪気味だ。今朝は練習しなかった。サイドバックは(イニャツィオ・)アバーテと(マッティア・)デ・シリオになるだろう。(エムバイェ・)ニアンの風邪は良くなった。練習したし、準備できている。先発かベンチスタートかは分からない。終盤戦は交代がより重要になる」

アッレグリ監督は、FWマリオ・バロテッリの爆発ぶりに、性格面の要素も影響していると見ている。

「その点で成長していると思う。彼は反応しなくなった。そうでなければいけない。無関心でいることによって、醜いエピソードがあった場合に、それを黙らせなければいけない。これまで、サッカーのピッチでそういうことがあったが、スポーツ文化と教育を改善することで、少しずつなくしていかなければいけないことだ」

では、キエーヴォ戦で人種差別的チャントが飛んだ場合はどうすべきだろうか?

「彼は落ち着いて、冷静にプレーするだろう。ナーバスになってはいけない。勝ち点3差のまま3位を維持し、良い復活祭を過ごすための勝利を狙わなければいけないのだしね」

その上で、アッレグリ監督はこのように続けている。

「今後、スタジアムにおける人種差別問題が減っていくことを願っている。スタジアムはサッカーの試合を、スペクタクルを見るために行くところなんだ。その上で、こういうことを終わらせるための動きは、しかるべき機関がやることだ。問題を起こす者たちを捕らえようとするだけで十分だよ」

ユヴェントスのアントニオ・コンテ監督は、将来的にミランやインテルを率いる可能性も排除しなかった。これに対し、ミランのマッシミリアーノ・アッレグリ監督は、「ミランに何年かいたから、別のイタリアのチームはないと思う」と話している。

「私はミランとの絆を感じている。言いたくはないが、自分の中に感じるものがあるんだ。私は国外を経験してみたい。それに、私はコンテより少し年上だしね。代表チームを率いて終えることができたらいいだろうな」

「だが、監督はプロフェッショナルだ。可能性を外すことはできない。今の私はミランでうまくいっている。ほかの解決策は考えていない。誰もが自由に望むことを言えるものだ。サポーターに対する敬意は必要だよ。私はミランでうまくいっている。長く残りたい。だが、そのためには結果が必要だとも分かっている。選手たちが満足させてくれることを願おう」

シーズン終盤戦に向け、アッレグリ監督は慎重さを貫いている。

「計算はしないし、したくもない。毎週を見ていく必要がある。直接対決が決定的になるかもしれないし、そうじゃないかもしれない。2位だろうが3位だろうが、とことんやる上で、多くの勝ち点を挙げる必要があるんだ。ナポリとフィオレンティーナもそうしてくるだろうし、インテルは消化が1試合少ない。ローマとラツィオもいる。リーグ戦はまだ長い。たくさんの試合があり、どれくらいの勝ち点が必要か、定めるのは難しいよ」