先月、神戸・福原のソープランドで13歳の女子中学生を働かせたとして、経営者の男(44)が逮捕された。この少女は知人の20代女性の身分証を借り面接をパスしていたが、最近はより巧妙な手を使い、高校生や中学生が風俗店の面接を突破するという。偽造事情に詳しい風俗ジャーナリスト・青山照彦氏は言う。
 「ここ数年、偽造屋に依頼して身分証を作り、デリヘルで働く少女が増えています。偽造屋は少女たち向けに『未成年でも大丈夫! 風俗への就職をお手伝いします』などとネット掲示板で宣伝をしている。彼らは偽造と同時に面接の心得なども教えていて、『干支を聞かれる場合もあるから、なりすます年齢の干支は必ず覚えておけ』と、詳細なアドバイスまでしています」

 いったい偽造屋は、どんなニセの身分証を作るのだろうか。
 「顔写真がいらない、健康保険証の偽造が最も簡単です。本物をそのままスキャンすると、コピーの文字が現れる保険証が多いのですが、その部分を特殊な方法で修正する方法が確立している。値段の相場は健康保険証が10万円。学生証を提示すれば分割払いが可能です。偽造免許証を作っている業者もわずかに存在しますが、技術的に手間がかかるので、こちらは20万円。どちらも風俗で働けば、すぐに返せる金額でしょう」(青山氏)

 ある元風俗嬢は、17歳から1年間、偽造保険証を使って入店し、月収35万円を稼いでいたという。店側も対処する気はあるのか? と思ってしまうが…。
 「こっちも捕まるのは怖いからナーバスになっていますよ。偽造保険証に対抗するため、卒業アルバムを持って来させて確認していたけど、今はアルバムを精巧に偽造する業者まで出てきたから、もうお手上げです」(新宿のデリヘル経営者)

 風俗嬢の低年齢化は進みそうだ。