毎月膨大な数の一般家庭をリサーチ&取材してきたESSEが出した結論。それは、「収納上手な人は、貯め上手である」ということです。今回ESSEが取材した、ファイナンシャルプランナーで、年間150万円を貯めている松本幸恵さん(仮名)のお宅も例外ではありません。ものが少なく、すっきり整理されていてます。「けっして広い家ではないので、ものが増えると散らかるし、収納や手入れに時間がかかります。ものを増やさないようにすれば、余計な買い物をしなくなるし、時間も有効に使えます」という方針のもと、ものを厳選した暮らしをキープしているそうです。しまい方にはすべて意味がある!貯まる引き出し収納の中身

象徴的なのが、リビングにあるチェスト。リビングはどうしても家族みんなのものが集まるので、一般的には散らかりがちですが、松本家では収納家具をこれひとつで済ませているというから驚き! 6つある引き出しにはそれぞれ、夫婦それぞれの私物や、子どもの幼稚園グッズなど、生活感のあるものをまとめて収納しています。
「引き出しごとに分野を分けています。収納はここだけなので、あちこち探したりしなくてすみ、管理しやすく、ムダ買いもありません」
職業柄、パソコンなどを使って大掛かりな家計管理をしているのかと思いきや、家計に関するものも、この引き出しひとつに集約させているそう。まさに松本さんの貯蓄&収納術がぎゅっと詰まった場所といえるこのチェスト。それぞれの引き出しの中身を見せてもらいました。A:お菓子


お菓子引き出しにおさまるだけしか買わない、ストックしないというルールにすれば、買いすぎることはありません。お菓子がひとまとまりになっているうえに、数も多くないので、賞味期限ぎれも簡単にチェックでき、ムダ買いの防止に役立ちます。また、お菓子をセーブして、規則正しくしっかりとした食事でお腹を満たす習慣にすれば、健康への近道に。長い目で見れば、医療費や薬代を抑えることにも役立ちます。B:幼稚園グッズ


幼稚園グッズ散らばりがちな幼稚園グッズも、引き出しに集約させることで迷子を防ぎます。朝の準備もスムーズに。イライラやストレスが減れば、仕事にだって集中できます。C:夫の私物


夫用パソコンや時計といった夫の私物。コード類もまとめて収納しています。こちらの引き出しの管理は基本的に夫に任せることに。D:文房具


文房具リビングで食費&雑貨管理ノートの記入をするという松本さん。ここに文房具があれば、必要なときにすぐ取り出せます。どうしても億劫になりがちな家計の見直しも、さっと取りかかれる仕組みづくりをしてモチベーションが下がらない工夫を。ペンは、引き出しの中にペンスタンドを置いて、立てて収納。E:お金関係


お金関係食費管理ノート、節約レシピ、おトク情報ファイルなど、家計に関するものは、ひとつの引き出しにまとめて夫婦で共有しています。「家事の合間にサッと取り出してチェックできます。雑誌やチラシのおトク情報も、切り抜いて分野ごとにまとめておけば忘れません」。よく言われていることですが、お金にまつわる情報を夫婦で共有している家庭ほどお金持ちになりやすいそう。リビングにお金の情報ステーションがあれば、隙間時間で相談もしやすくなります。●食費&雑費の現状がわかる「食費ノート」でムダを解消


レシートは週ごとに計算し、予算を守る!食費と雑費の予算である月3万円を1か月の日数で割って1日の予算を算出し、週ごとに管理している松本さん。「レシートの合計額を書き入れて週ごとに計算し、余れば翌週の予算は多めに、オーバーなら翌週きり詰めるようにしています」。●おいしいレシピのみ集めた「レシピ帳」で外食しない工夫


基本的に外食はしないので、レシピにはこだわりが。「雑誌などを見てつくり、おいしかったレシピだけ切り抜いてレシピ帳にはっています」。安くておいしい鶏胸肉を使ったレシピなどバリエーションも豊富で、一石二鳥!●「光熱費の明細」を夫婦で見直し、ムダ防止


光熱費の明細が届いたらお金関係の引き出しに入れ、夫の帰宅後に夫婦でチェック。「電気代が上がった月などは、夫婦で行動を振り返って原因を探り、気をつけるようにします」。●「情報ファイル」で節約と貯金のモチベーションアップ

おトクなレジャーや、やってみたいことなどに関する雑誌の記事やチラシは、切り抜いて分野ごとに分けてクリアファイルへ。おトクに楽しめ、貯金のモチベーションも上がるそうです。

・レジャー
おトクに遊べる場所の記事やチラシ、割引券などをまとめて保存。「無料のイベントもはずしません」。実行できたら、即処分します。

・インテリアや雑貨
こんな暮らしがしたいと思った記事などをファイリング。「リビングでゆっくり見るだけで幸せ。実際に取り入れたこともあります」。

・お菓子のレシピ
「お菓子はたまにしかつくらないのですが、つくってみたいものはファイルしています」。つくっておいしければレシピ帳に昇格!F:手紙&ラッピング用品


手紙&ラッピング用品手紙やラッピング用品など、自身の私物はここへ。こまごましたものは、あき箱やカゴを使って上手に収納しています。●スケジュール帳におトク情報を集める


いつも持ち歩くスケジュール帳に、おトクなイベントの日程、クーポンの使用期限などを記入しているという松本さん。「クーポンもはさんでおけば、ダブルで使い忘れ防止になります」。


欲しい洋服や小物などは写真を切り抜いてはりつけ、記念日などに夫や友人にリクエストしています。

<撮影/元家健吾 取材・文/ESSE編集部>