経営再建中の東芝のメモリ事業について、争奪戦に名乗りを挙げているAppleが、少なくとも数千億円にのぼる大規模な出資を検討していることが明らかになりました。

東芝メモリの数十%程度を取得か、鴻海と組んで買収か

東芝は2017年3月期の連結決算で1兆円を超える赤字を計上しており、同社の事業のうちメモリ事業を、1兆5,000億円以上で売却する意向であることが報じられていました。
 
売却先について、3月29日に締め切った1回目の入札では海外メーカーやファンドなど10社程度が参加し、最高で3兆円近くを提示した企業もあったようです。売却先候補には、AppleのほかGoogle、Amazon、鴻海精密工業、世界最大の半導体メーカーWestern Digital、SK hynixなどが挙がっています
 
今回NHKが報じたところによると、関係者の話では、Appleが少なくとも数千億円を投じて、東芝メモリの株式を数十%程度取得する方向といい、入札に参加している鴻海精密工業ともグループを組んで買収することも検討しているとのことです。

技術流出の懸念には、日米で過半数の株を確保して配慮の考え

日本政府は、東芝のメモリ事業が買収されることで、外国への技術流出を懸念しています。東芝のメモリ関連製品は機密情報を管理するデータセンターにも採用されており、技術の流出により、日本の機密保持などに影響があると考えています。
 
東芝の半導体は、iPhoneなどのApple製品にも採用されており、Appleが買収できれば、メモリをSamsungに依存せずに、そして安価で安定して調達できるメリットがあります。技術流出を懸念する政府に対しては、東芝本体にも東芝メモリの株式を保有させることで、日米で株式の過半数を確保して配慮する形を目指すとしています。
 
東芝は資金準備状況などについて個別にヒアリングし、5月中旬に締め切られる2回目の入札に向けて、売却先候補を絞り込む作業に入っています。
 
 
Source:NHKニュース [1], [2]
(asm)