──さきほど小さいという話が出ましたが、ふだんの体重はどのくらいですか。

亀田 59キロから60キロの間やな。腹いっぱい食べて60キロになるぐらいで、だから俺はバンタム級ではまだまだ小さい。減量してバンタム級リミットの53・5キロまで(前日計量までに)落として、(ルイス戦の)試合当日は57・2キロや。ルイスは計量後の1日でリバウンドが9キロで62・5キロでリングに上がってる。俺の今のベスト体重はスーパー・フライ級(50・8〜52・1キロ)やと思う。

──ライト・フライ、フライ、そしてバンタムと、世界3階級で戴冠しました。(1階級下の)スーパー・フライ級での世界タイトル獲得はすでに視野に入っていますか。

亀田 うん、入ってるよ。俺も2013年には27歳になるからな。ここで4階級制覇をやらないと、そのあと(の年齢)では減量がきつくなると思う。年齢とともに代謝も悪くなるし、練習でもっと筋肉がついてくるから、それからでは難しくなってしまう。(4階級制覇は)体格的に見劣りしないし、自信はあるよ。

──スーパー・フライ級なら、今までよりアクションの多い試合になりますか。

亀田 なると思うよ。というか、そうしていかなアカン。誰よりも俺自身がそういう試合をしたいんやから。今回のルイス戦は勝ちに徹したからあれでいいとしても、これからは世界戦でKOを増やしていきたいな。9勝2KOやろ。今は「うんこレベル」や(笑)。せめて半分ぐらいまでは世界戦のKO率を上げたいな。

──となるとリスクの高い戦い方になるのでは‥‥。

亀田 いや、そこはスピードとタイミングにもっと磨きをかけて、レベルアップさせる。

──5階級制覇は?

亀田 それは難しいなぁ。正直言って、俺はそこまで強くないよ。客観的に見て、俺は自分のボクシングを嫌いやし、強いと思ったこともない。まだまだ。

──謙虚ですね。一般的には「亀田=ファイター」というイメージで見られていると思いますが、本質的にはクレバーな頭脳派だと思います。ファンは激しい打ち合い、スリリングな試合を求めるんでしょうけど。

亀田 そう。打ち合いは好まれるけど、俺は打たれ弱いから(笑)。

──打たれ弱い?

亀田 打たれ弱いよ、俺。打たれ弱いけど、なかなか倒れへんな。ディフェンスには自信あるから。それで、絶対に勝たなアカンというところは勝つ。エキサイティングではないかもしれないけれど、賢いかな。

──4階級制覇のあとは?

亀田 いずれは海外進出もしたい。ボクシング人生は1回やから、必ず海外でも大きな試合をするよ。それで引退した時に「なんやかんや言っても、亀田は強かったな」と言われるようにするよ。