担当M(以下M):U-21日本代表がアジア大会で男女とも金メダルを獲得しました!!

ラモス(以下R):すごい!! 準備期間がほとんどなかったから、どうなるかと思っていましたが監督から選手たちまで本当に素晴らしい仕事をしましたね。やはり日本が勝つとうれしいですね〜。

M:香川選手を始め、招集されていない選手も多い中での快挙でした。

R:層が厚くなってきたということですよ。選手たちは本当に自信をつかんだと思います。これでさらに伸びてくれると思いますが、今だから一言。選手たちは、この大会の前の謙虚な気持ちに戻って、自分のチームで励んでほしいと思います。勘違いしないで。そうでないとせっかくのこの経験が生きないですから。

M:来年1月のアジアカップにも、今回のメンバーから何人も連れていってほしいですね。
R:ザッケローニ監督も視察していたということなので、ぜひピックアップしてほしいと思います。長友選手も今回のチームのような選手探しの中で見つかったでしょう? チャンスを与えてほしいですね。今の日本代表選手たちにもすごく刺激になるでしょうから。今回の優勝でアジアカップも夢が膨らみましたね。

M:優勝といえば、ラモスさんの予言どおりJ1リーグでは名古屋が優勝を決めました。

R:名古屋のみなさん、おめでとう、すばらしいです。僕は名古屋が優勝を決めたのは、クラブがぶれなかったからだと思います。サッカーをよく知る久米GMが来て、ストイコヴィッチ監督をずっとサポートした。そして足りないポジションの選手を獲得していった。チームを作るのにはどうしても3年ぐらいかかるんです。その勝負の年をよくわかっていて、そこに向けて完成度を上げたのが勝因ですね。ちゃんと選手を補強していくのが優勝への王道だということをもう一度教えてくれました。

M:監督の中には3年経たずにクラブを去る人たちもたくさんいます。

R:成績によっては仕方がない部分もあります。だけど、たとえば今、浦和のフィンケ監督が交代するのではないかと言われていますが、それは判断が違う気がしますね。せめてあと半年やらせてあげないと、本当にチームが強くなる過程だったのかどうかわからない。ブラジルでは三連敗したら監督がクビになったりしますけど、日本はそれじゃいけないと思います。まずクラブがじっくりと腰を据えること。堂々と歩んでいくことが大事ですよ。

M:堂々と……っていいですね。アジア大会チャンピオンの国ですからね。

R:ホントですよ。本当にうれしいなぁ!!