溝端淳平、平岡祐太
 恐怖と恋のドキドキは紙一重?! 「怖いことを考えることによって、本当は存在しないお化けが生まれる」という仮説を実証するために、4人組はある廃墟で実験をすることに――。ベストセラー作家、舞城王太郎の小説を完全実写化した、映画「NECK ネック」は現在大好評上映中だ。今回は、「想像していたことが現実になった経験がある」という溝端淳平、平岡祐太の2人に、役柄についての印象や“胸キュン・ホラー”の魅力を聞いてきた。

―――平岡さんが演じられた幼い頃のトラウマに悩む人気ホラー作家の「越前魔太郎」役についての印象を教えてください。

平岡祐太(以下、平岡):まず、魔太郎は文系の人だなと思ったんです。この役の面白い所は、人気ホラー作家なのに怖いものが苦手な所なので、より堅物人間の役でいるほうが、驚いたり怖がったりする時に、ギャップが出て面白いのかなという所から始めました。

―――元気で明るいムードメーカー的存在の溝端さんは、熱血スポーツマン「首藤友和」役そのままだという印象を受けましたが役作りはされましたか?

溝端淳平(以下、溝端):共演者のみなさんとの関係性もすごく近かったですし、自分の中学生時代みたいな感じで、やりやすかったです。自分の幼稚な部分や少年っぽい部分を膨らませて演じましたね。

―――平岡さんが演じる越前魔太郎は、幼い頃の体験がトラウマとなり極度の怖がりになっていますが、お2人は小さい頃の体験がトラウマとなっていることはありますか?

溝端:僕は、小さい頃というよりも、この映画で首だけ出すという行為がすごいトラウマになっています。小さい頃からのトラウマで思いつくのは、カミキリムシかな。トラウマといえば虫くらいしかなくて…。

平岡:僕は小学校4年の時に、先生にめちゃくちゃ怒られた時があったんです。グループでどこかに行く話合いの時に、僕が全部決めていたんですよ。そうしたら、先生がいきなり「お前1人で、世界が回ってるんじゃねえんだよっ」と怒り始めたんです。それ以来、僕は現場で意見をしても「僕1人がわがままを言っているんじゃないかな?」と思ってしまうんです。

―――良い作品を作るための意見でさえも、蘇ってきてしまうなんて結構大変なトラウマじゃないですか!

平岡:うん。結構なトラウマです。先生の言葉がもう離れなくて・・・。あの時の顔とか、言葉とかがすごい蘇ってきます。

溝端:僕のカミキリムシなんて滅多に現れないですよ。東京じゃなかなかお目にかかれない。

―――幼少期の経験があったからこそ、気配り上手な平岡さんがいるのですね。

平岡:なるべく協調性を持とうと思っています。

溝端:周りにすごい目を配って考えてくださるのは、そういうことなんだ。その時、先生に言われてなかったら、祐太君はもっとゴリゴリと暴走していたんだろうね。

平岡:なってたかもね(笑)。

溝端:幼少期の体験は大事なんですね(しみじみ)。

―――気配り上手な平岡さんと、ムードメーカーの溝端さんがいる現場ならすごく楽しそうですね。

平岡:みんな楽しくやってました。

溝端:めちゃくちゃテンション高い感じでやっていましたね。テンションが、1回下がるとそこから上げるのが難しいので、根っから1番明るい僕が、筆頭になって盛り上げていましたね。1人1人が自由にやりながらも、集まった時は団結力があるというようなすごくいい雰囲気だったと思います。

平岡:僕もそう思います。溝端君が現場を盛り上げてくれていたんです!