生活保護費過大請求「徳島市の隠ぺいはあったのか」 解説・百条委員会【徳島】
生活保護費の国庫負担金を過大に請求していた徳島市。
この問題を調査する百条委員会は2025年3月、1人の職員によるこんなショッキングな証言により誕生しました。
(生活福祉第二課・森本耕司 課長)
「不正請求した。だから隠ぺいしているんです」
しかし、この問題を追及された当時の市の幹部たちは。
(徳島市・都築伸也 政務監)
「完全なウソでございます。以上でございます」
(徳島市・遠藤彰良 市長)
「彼と話し合った記憶はありません」
2月13日は、徳島市の過大請求問題を調査している、百条委員会についてお伝えします。
(小玉アナウンサー)
「きょうはこの問題について、市政担当の大江記者とお伝えします」
「まずは、これまで百条委員会では、どんな議論がなされてきたのでしょうか?」
(大江記者)
「2025年3月、市は市議会の委員会で『国が4分の3を負担する生活保護費について、2019年度からの5年間に5180万円あまりを国に過大請求していた』と報告しました」
(大江記者)
「以来、調査のため16回の委員会が開かれましたが、この中で、生活福祉第二課の森本耕司課長は問題を市長や政務監に伝えていた、市の幹部は、問題を知っていながら隠ぺいしていたと証言しました」
「これを受けて、遠藤市長と都築伸也政務監が証人として呼ばれ、証言が事実かを問われましたが、2人は疑惑を否定しています」
(小玉アナウンサー)
「これまでの委員会の模様をVTRで振り返ります」
2025年11月、市長、副市長2人に次ぐ市のトップ4である、都築政務監が証言に立ちました。
問われたのは、森本課長から問題を知らされていたか否か。
(徳島市・都築伸也 政務監)
「今回の過大請求について聞いたかどうか、令和5年の再任用時にご質問でございますが、私は文教厚生員会でも申し上げましたが、聞いておりません」
「当時、いち再任用(職員)である私に言ったというのは、あまりにも無理がある、森本課長の勘違いではないかと思います」
「政務監は『聞いたのに理解できていなかったと言った』と捏造されている、完全にウソでございます。以上でございます」
疑惑を全面否定。
さらに森本課長は、当時一期目終盤だった遠藤彰良市長にも、文書で問題を伝えていたと証言しました。
これに対し遠藤市長は。
(徳島市・遠藤彰良 市長)
「(文書が)送られてきたかという記憶は全くありません、彼と話し合った記憶はありません、どんな指示をしたかも記憶にありません。すべての内容について私は全然記憶にはありませんでした」
「私は今回の件について、彼から訴えられたという危機意識を全く持っていませんでした。伝え方が大事だと思います」
「上司の立場だったら、言われたら放っておけるような問題じゃないですよ」
一貫して記憶にないと主張。
しかし、森本課長は2月、委員会で再度、「2人に伝えた」と主張。
平行線のまま議論を終えました。
(小玉アナウンサー)
「完全な水かけ論ですが、いったい委員会側は何をを問おうとしているんでしょうか?」
(大江記者)
「やはり1つ目は、市のトップとしての遠藤市長の責任です」
「そしてもう一つ、実は急に浮かび上がってきたのが、都築政務監の過去の行動について、この百条委員会でうその証言、つまり偽証が問われているという点です」
都築政務監は、定年まで市の職員として勤めた後、政務監に抜擢されるまでの間、再任用職員として生活保護受給者の自立支援をサポートするケースワーカーという立場で勤務していました。
森本課長は委員会の中で、都築政務監がケースワーカーとして働いていた時期、生活保護受給者の訪問記録などについて、虚偽の記載をしていたと主張しました。
一方で、都築政務監は虚偽記載はしていないと主張していて、どちらかがウソ、つまり偽証になるというわけです。
(小玉アナウンサー)
「本来の議題、生活保護費の過大請求と関係ない気がしますが…」
(大江記者)
「関係ないと言えばないんですが、地方自治法100条(第7項)では、偽証をした場合には、3か月以上5年以下の禁固に処されるとあり、さらに(第9項)では虚証があった場合、告発しなければいけないと定められています」
「もし刑事告発され、これが受理されれば捜査の対象となります」
(小玉アナウンサー)
「余りに状況が錯綜していますが、市民はどう見ればいいんでしょうか?」
(大江記者)
「一つは本来の問題、生活保護費の国庫負担金過大請求という問題について、委員会がきっちりうみを出し切り、適切に処理できるかを注視すること」
「もう一つは、本題とは関係ない都築政務監の件が、単なる政争の具として扱われていないか監視することだと思います」
(大江記者)
「委員会はこれまでの証言をもとに報告書をまとめ、市議会の3月定例会に提出します」
(小玉アナウンサー)
「ここまで大江記者でした」
