「スラム街かと思った」「半グレの巣窟」秋葉原の治安悪化を嘆く声が続出中…“萌えの聖地”で今、なにが?

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戦後は電気街として発展し、それからサブカルチャー発信の街へと変貌を遂げた東京・秋葉原。長らくサブカルの街として愛されてきたこの街がいま、良からぬ方向へと変わりつつあると巷でウワサになっている。

【画像】深夜に爆音で集まるライダー、落書きされた道路標識

秋葉原、そんな楽しい場所では無くなってきてます」

秋葉原、そんな楽しい場所では無くなってきてますので、覚悟して来てください。ぼちぼちは良いんですけどね。局地的にヤバいのがあるので〉

アキバ系情報を扱うブログサイト「秋葉原PLUS(+)」の公式Xが今年8月に、秋葉原の治安の悪さを指摘するポストをすると、ユーザーからは瞬く間に共感の声が集まった。

〈昔みたいに目的なくブラブラすると危ないところに入りそうで気を使います〉〈客引きがあちこちに居て、野放し状態。用事だけ済ませて、あとは長居しないエリアになりました〉〈電気街→萌えの聖地→それを喰い物にしてる(歌舞伎町から都落ちした)半グレの巣窟〉〈昔の池袋の亜種みたいになってきてますね〉などとコメントが寄せられている。

そこで実際に秋葉原に行ってみると、まず目についたのは外国人観光客の多さだ。特に平日に街を歩いているのは、8割くらいが外国人観光客という印象。また、ゴミがそこら中に散らかっており、電気街のメインストーリーはハッキリ言って汚い。

ゴミのポイ捨てが問題になっているのか、いたるところに、様々な言語で書かれたゴミ捨て禁止の看板があったが、それもむなしく、街路樹はゴミで散乱していた。

また日が暮れてくると、メイドさんたちが客引きのためにズラッと道に並び始めた。立ちんぼのような光景ではあるが、秋葉原でメイドが客引きをしているのは昔からおなじみで、ここはそれほど気になる点でもないだろう。

しかし、駅近くの道を通ると、怪しげなスーツ姿のお兄さんたちがキャッチを行っていた。新宿や歌舞伎町、錦糸町のような繫華街的な光景である。一応、客引き禁止の看板はそこら中に設置されているが、そんなの関係なしと言わんばかりに堂々とやっている。

治安の悪さを指摘されている場所

少し通ってみただけでも、なんだかいかがわしさを感じる今の秋葉原。いったい、この街で何が起こっているのだろうか。今回話題になった投稿をした「秋葉原PLUS(+)」の管理人である黒井さんに話を聞いてみると、秋葉原の治安に関して思うところを、詳細に明かしてくれた。

「まず今回、“秋葉原がそんなに楽しい場所ではなくなってきている”とポストした件ですが、秋葉原がここ数年で随分と雰囲気が変わったことが理由にあります。路上のゴミは昔に比べると明らかに増加し、駅構内でもゴミが放置されている。また、シールや落書きによって公共物は汚されています。

さらに駅前の路上ではエンジンを吹かしての集会、深夜の爆音による路上走行集団、郵便ポストをテーブル代わりにしての飲酒などなど、かつてはいなかったタイプの人が集まっているのです」

以前までは、“趣味を目的”に人が集まっていた街が、近年では秋葉原という繁華街に“なんとなく”集まる人が多くなったと感じているという。

実際、趣味の店が減っているため、目的の店をしっかり調査してから訪れないと、繁華街化した街に嫌な思いをして帰ることになってしまうのでは? と黒井さんは感じたという。

さらに“局地的にヤバい”という印象的なワードについても、その真意を明かす。

秋葉原の繁華街化(コンカフェの台頭、コンカフェ嬢を対象としたメンコンの増加、酒類提供の居酒屋の増加、深夜営業化などなど)が激しく、街の雰囲気として、怪しい店が秋葉原に増えてきた印象があります。

今回ポストしたことによって、SNSでは多くの人が、秋葉原に感じている“局地的にヤバい”部分を挙げていましたが、それぞれ違ったポイントを指摘していたことが、個人的に非常に面白く感じました」

秋葉原の治安が終わってるのもっと問題になってくれ」

つまり今、秋葉原に“ヤバさ”を感じる人はたくさんいるが、それぞれが違った理由でヤバさを感じるほど、秋葉原の治安の悪化には、複合的な要因があるといえそうなのだ。

この取材をしている間にも、SNSでは〈昨日久しぶりに秋葉原行ったらatre前で外国人が100人くらい地べたに座り込んでてスラム街かと思ったよね〉〈秋葉原の治安が終わってるのもっと問題になってくれ〉〈さっき秋葉原駅前で外国人がケンカしてたんだけどホント治安が悪くなっていく…〉〈夜の秋葉原、久しぶりに来たけど、歌舞伎町みたいな治安の悪さを感じた〉などと嘆く投稿が相次いでいる。

果たしてこの先、秋葉原はどうなっていってしまうのだろうか。問題が深刻化する前に、なんとか手が打たれてほしい。

取材・文/集英社オンライン編集部