残暑で異常繁殖…5人に1人は「まつ毛ダニ」 目のかゆみや炎症引き起こす 油っぽい食事やメイクの落とし忘れも原因に

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人間のまつげに住み、目のかゆみや炎症を引き起こす「まつ毛ダニ」が今、異常繁殖をしているという。まつ毛ダニの原因として、期限切れの化粧品の使用やメイクの落とし忘れ、油っぽい食事や夜にお風呂に入らないことが挙げられる。

まつ毛ダニの患者が増加…高齢者は特に注意が必要

人間のまつげに住みつき、目に異常なかゆみをもたらす「まつ毛ダニ」について解説する。

残暑が長引いているこの秋、「まつ毛ダニ」が異常繁殖していると言います。発生しやすい人には、どんな特徴があるのか取材しました。10月なのに真夏日を記録した4日、東京・品川区の眼科「ケイシン五反田アイクリニック」を訪ねました。

女性(30代):
目がかゆくなったりとか。

女性(80代):
左目だけちょっとかゆくなって、わーってこういう風に掻く。

眼科では、目のかゆみを訴える方々が診察をしていました。そこで院長がまつげを抜き、顕微鏡で見てみました。

ケイシン五反田アイクリニック・内野美樹院長:
あ、まつ毛ダニですね。いますねー。

映し出されたのは細長い黒い物体で、今、多くの人の目のかゆみの原因となっているまつ毛ダニです。

ケイシン五反田アイクリニック・内野美樹院長:
ここに、動いているのが見えるでしょ。

女性(80代):
まつ毛ダニなんて、そんなのいるなんてとても思いません。初めて聞きましたよ。

まつ毛ダニは、健康な人の顔にも存在し、人間の皮脂を食べて分解するため、肌を健康な状態に保つ働きがあります。しかし、暑さなどで皮脂が過剰に分泌され、不衛生な状態が続くと、まつ毛の根元付近などで異常繁殖し、目のかゆみや炎症の原因になります。目をこする回数が増えることで、角膜炎や結膜炎を引き起こすリスクも高まります。

ケイシン五反田アイクリニック・内野美樹院長:
我々の検査によると、まつ毛ダニの有病率は20%で、5人に1人いると分かりました。今年は猛暑の影響か、まつ毛ダニでかゆみがある患者さんは増えたと思います。

年代男女関係なく繁殖のリスクがありますが、特に目の際にある油の線は、年齢を重ねるごとに詰まりやすくなるため、高齢者の方はより注意が必要です。約3カ月前から目のかゆみを感じていた男性のまつ毛には、1本のまつ毛から4匹のダニを発見しました。

ケイシン五反田アイクリニック・内野美樹院長:
女性に比べて男性は、目の周りの洗顔フォームなどを使わないのが一番の原因だと思います。

期限切れのコスメ使用、夜に入浴しないなど…4つのNG行為

SPキャスターパックン:
本来は、まつ毛ダニは皮脂を処分しているだけで、ありがたい存在ですよね。

小山内キャスター:
本来はそうなんですが、内野院長によりますと症状としては「原因不明の目のかゆみ」や「異物感、ゴロゴロするような感じ」ということがあります。ただ、自分では判断しづらいので、眼科へ行くのが良いということです。

小山内キャスター:
まつ毛ダニが何をすると増えてしまうのか、内野院長にNGの行為を聞きました。まず、期限切れの化粧品を使用している。そしてアイメイクの落とし忘れや、つけまつ毛を汚れたままにする。油っぽい食事が多い。夜、お風呂に入らない。これらのうち一つでも当てはまると、まつ毛ダニのリスクが高まるそうです。

青井実キャスター:
夜、お風呂に入らないってどういうことですか?

宮司愛海キャスター:
汚れが溜まってしまうということだと思います。

小山内キャスター:
スタッフが取材した日には、10組中4組が「まつ毛ダニがいる」と診断を受けたそうです。予防策としては、洗顔前に温かいタオルなどで目を温めて、皮脂を落としやすくすると良いそうです。そして、まつ毛ダニと診断されたら、目専用のシャンプーを使用するのが効果的ということです。
(「イット!」10月7日放送より)