中日を退団したビシエドの去就は? 強打の一塁手をめぐって浮上する「球団名」「補強ポイント」とは

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ビシエドは最終戦で本拠地ファンに向け、感謝の挨拶に訪れた(C)産経新聞社

 中日ファンから広く愛されたダヤン・ビシエドの退団が正式に決まった。

 10月6日のチーム最終戦セレモニーに姿を現し、場内を1周。スピーチなどは行われなかったが、本拠地ファンに感謝の気持ちを示した。

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 球団フロントは今季限りの契約を明言。今季が3年契約の最終年だったが、15試合で打率「.209」、1本塁打に終わっていた。

 ビシエドは2016年に中日に入団すると、2018年には首位打者と最多安打を獲得と頭角を現した。2度のベストナインとゴールデン・グラブ賞を受賞するなど、やわらかなハンドリング含め、一塁手として守備の貢献も認められてきた。

 在籍9年間で通算958試合に出場し、打率「.287」、139本塁打、549打点をマークした。

 そして気になる来季以降の去就に関しては、現在の高年俸(推定=3億5000万円)キープは望めないだろうが、本人が納得して年俸ダウンを受け入れれば、選択肢は浮上しそうだ。

 セ・リーグでいえば9月に急失速となった広島も注目球団となる。8月終盤には優勝争いの本命とされていたが、勝負の9月に入って月間20敗と歴史的な失速をたどった。投手陣の疲労蓄積など様々な要因も指摘される中、攻撃面では開幕から期待した助っ人陣が機能しなかったことも響いた。

 チーム打率「.238」、52本塁打はいずれもリーグワースト。小園海斗、末包昇大、坂倉将吾など今後が楽しみな若手も多い中、打線に安定感、厚みを持たせる存在が求められている。

 また強打の一塁手といえば、西武も補強ポイントにあがる。今季はここまで49勝91敗(2分け)とこちらも歴史的な低迷に苦しんでいる。シーズン途中には監督交代といった劇薬も用いてチームを前に進ませようとしたが、結果として戦力不足が目立ったシーズンとなった。

 ヘスス・アギラ―、フランチー・コルデロといった助っ人陣が機能しなかったことも響いた。西武においては、すでに日本ハムで来日1年目にして大活躍しているフランミル・レイエス獲得も視野に入れているとされる中、日本で実績を残している長距離砲は魅力的な存在となりえそうだ。

 近年では昨オフにもDeNAに長く在籍したネフタリ・ソトがロッテに移籍するなど、実績のある助っ人がほかの球団で再びひと花咲かせる例も増えてきている。獲得する球団側としても日本の野球に慣れている助っ人を獲得することで活躍が見込めること、なじみやすいという面もメリットに上がっている。

 またすでにビシエドは日本人選手扱いとなっていることで編成面においてはこの点も有利に働きそうだ。

 野球に真摯に取り組む姿勢も知られている。果たしてビシエドは来季どのユニホームを着ているのか。今後もその存在が注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]