レバノン南部サイダで、ヒズボラ指導者ナスララ師の写真を掲げ、殺害に抗議する人々/Reuters

(CNN)レバノンのハビブ外相は2日放送のCNNのインタビューで、イスラエルによって暗殺されたイスラム教シーア派組織ヒズボラの最高指導者ナスララ師について、殺害数日前に21日間の停戦に同意していたと明らかにした。

一時停戦はバイデン米大統領やフランスのマクロン大統領などが先週の国連総会で呼び掛けた。

ハビブ氏はCNNのインタビューで、「ナスララ師は同意していた」と発言。レバノンのベリ国民議会(国会)議長がヒズボラと協議の上、米国やフランスに状況を説明したところ、イスラエルのネタニヤフ首相もバイデン、マクロン両氏の声明に同意している旨を告げられたという。

ハビブ氏によると、その後はホワイトハウスのホッホシュタイン上級顧問が停戦交渉のためレバノンに向かう予定になっていた。

「彼らからネタニヤフ氏が停戦に同意していると告げられたことから、我々もヒズボラの合意を取り付けた。その後に何が起きたかはご存じの通りだ」(ハビブ氏)

ナスララ師は9月27日、レバノンの首都ベイルート南郊へのイスラエルの空爆で死亡した。

その前日、米国とフランス、オーストラリア、カナダ、欧州連合(EU)、ドイツ、イタリア、日本、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、英国、カタールは共同声明を出し、「外交に成功のチャンスを与え、国境地帯での情勢のエスカレートを避けるため」として21日間の停戦を呼び掛けていた。