麻薬成分を含むチョコレートを手荷物に隠すなどして密輸したとして、麻薬取締法と関税法違反の罪に問われた、格闘家「エンセン井上」ことイノウエ・エンセン・ショウジ被告(57)=米国籍=の判決が3日、さいたま地裁であった。

 金子大作裁判長は懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)を言い渡した。

 金子裁判長は「持ち込もうとした麻薬含有物は少量とは言えず、パッケージを入れ替えるなど巧妙で悪質な犯行だ」と指摘。一方で、「罪を認めて反省している」として、執行猶予が相当と判断した。

 判決などによると、イノウエ被告は4月18日、麻薬成分を含むチョコレートバー6個を米ハワイから国際郵便の小包でさいたま市内の自宅に郵送。5月22日には麻薬成分を含む板チョコ4枚をキャリーケース内に隠して成田空港着の飛行機に搭乗し、密輸入した。いずれも税関職員が発見した。