日本で唯一のそうめん研究家・ソーメン二郎氏をご存じですか?

これまでにない斬新な食べ方を提唱していて、考案したオリジナルレシピは100通りもあるとか。缶詰博士の黒川氏と交流があるらしく、イベントなどでたびたび一緒になるそうです。

「彼の基本は手間を掛けずにおいしく食べるということ。その原点ともいえるオリーブオイル掛けは僕も大好き!」と語る缶詰博士。

そうめんとオリーブオイルの組み合わせは珍しいと思いますが、博士はさらに缶詰も加えて楽しんでいるそうです。どんなレシピなのか教えてもらいましょう!

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清水食品/うまい! いわし醤油煮(写真は旧パッケージ) 150g 200〜250円程度

実家はそうめん製麺所

夏はそうめんがウマい。すぐに茹であがるから火を使う時間が短くて済むし、冷たくすれば暑い日でも食べやすい……かつてそんなことを話していたら、ソーメン二郎に叱られたことがある。

「博士、それは違う。そうめんは一年中食べるもんですよ」

彼は奈良県桜井市の出身であり、同市は日本のそうめん発祥の地。そして、彼のご実家はそうめん製麺所なのだ。彼の言うことに間違いはないのであります。

そんな彼との付き合いは2008年までさかのぼる。おかげでそうめんの食べ方をいろいろ教わったが、今でも忘れられないのは「オリーブオイル掛け」だ。

詳しくは後述するけど、それに缶詰を合わせると、もう最高の味になるのだ。

うまい! いわし醤油煮の外観と内観(常温で開缶)

そうめんとの相性よし

まずはそうめんに合わせるのにオススメの缶詰を紹介したい。清水食品の「うまい! いわし醤油煮」であります。

脂がのったイワシは身がトロトロで、その中心部まで染みているのは甘じょっぱい砂糖しょう油味。甘さはしっかりとあるが、どちらかといえばしょう油の風味がキリッと立っている味だ。

缶汁にもイワシのうま味と砂糖しょう油味が含まれており、そうめんのつゆにちょいと加えると、大変よろしいのであります。

これがオリーブオイル掛けだ

塩でもめんつゆでもよし

ここでいよいよ、そうめんのオリーブオイル掛けを紹介したい。

そうめんは規定時間で茹でてから、水で「ゴシゴシ」と洗う。

そうめんには基本的に塩分と油分が含まれているため、それらをしっかり洗い落とすことで、本来のおいしさが出てくるのだ(ソーメン二郎の受け売りですが)。

水気をしぼったところに、オリーブオイルをたっぷり掛ける。味付けは塩だけでもおいしいし、めんつゆを加えても美味。この状態がそうめんのオリーブオイル掛けであります。

ここに缶詰を加えれば、ソーメン二郎&缶詰博士のコラボレーションそうめんとなる。

イワシ缶と夏野菜のそうめん

めんつゆに缶汁少々

かくのごとし。夏野菜としてトマト、茹でたモロッコインゲンを加え、イワシの身を1/2缶分乗せてから、めんつゆを注ぐ。最後に缶汁を少々足せば缶成であります。

甘じょっぱいイワシとオリーブオイルとの相性が素晴らしい。その両者の味が染みたそうめんは、歯触りがしっかりしており(ちゃんと茹でて洗ったそうめんはフニャフニャしないのだ)、食べ応えもじゅうぶん。あっという間に1束分を食べてしまった。

缶詰情報

清水食品/うまい! いわし醤油煮 150g 200〜250円程度

スーパーやショッピングサイトなどで購入可

缶詰博士 かんづめはかせ 昭和41年福島県生まれ。公益社団法人・日本缶詰協会認定の「缶詰博士」。世界50カ国以上・数千缶を食している世界一の缶詰通。ひとりでも多くの人に缶詰の魅力を伝えたいと精力的に取材・執筆を行っている。テレビやラジオなどメディア出演多数。著書に「旬缶クッキング」(ビーナイス/春風亭昇太氏共著)、「缶詰博士が選ぶ!『レジェンド缶詰』究極の逸品36」(講談社+α新書)、「安い!早い!だけどとてつもなく旨い!缶たん料理100」(講談社)など多数。初のエッセイ本「缶詰だよ人生は」(本の泉社刊)も絶賛発売中!公式ブログ「缶詰blog」とFacebookファンページも公開中。 この著者の記事一覧はこちら