とちぎテレビ

小山市の教育委員会は7日、臨時の記者会見を開き、市内の城山公園の再整備事業について国の許可をえないで工事をし、その後、事後申請をしていたことを明らかにしました。法令の調査や確認が不適切だったと釈明し、再発防止に努めるとしました。

小山市の「祇園城跡」は城山公園として整備され、1991年に国の史跡に指定されました。公園は、地域活性化を目的にことし5月までの3年ほど再整備事業が行われ、市は再整備事業の中で国の許可が必要だった基盤整備の盛り土の工事を行っていました。

7日の臨時記者会見で、市はおととし4月に県と協議し「市の権限で園内の工事ができる」と確認した上で工事を実施したとしました。一方で、園内に別の整備を進める上で、国へ申請を行う必要が生じたことで国と協議をしていたところ、去年3月に「市教育委員会で許可をした園内工事も、国の許可が必要」と指導があったということです。

指導後に国に申請し、許可がおりてから再び園内の工事を進めたということです。

国の許可が必要だった工事を申請前に進めてしまったことについて市は「県への依存体質・法令などの調査や確認の不徹底があった」と述べました。

小山市教育委員会の濱口隆晴教育長は「栃木県との協議を丁寧にしてきたものの、工事における認識の違いなどから文化庁にご迷惑をおかけした点は、反省しなければならないと考えている。今後は再発防止に努めながら事業推進に向け取り組んでまいりたい」と述べました。

一方今回の手続きについて、県文化財課の担当者は「小山市と協議をしたことは確かだが、明確な記録が残っておらず、盛り土などについて説明があったかどうか分からない」とした上で「市からの説明に基づいて助言したと認識している」としています。