柔道女子48kg級で金メダルを獲得した角田夏実選手(写真・JMPA)

 連日、日本選手のメダルラッシュにわくパリ五輪。日本勢の夏季五輪通算500個めのメダルにして、今大会第1号となる金メダルを獲得したのが、柔道女子48kg級を制した角田(つのだ)夏実選手だ。

 日本全国から賞賛の声が集まるなか、角田選手の映像がアップされるたびに視聴者の目にとまったのが、左右のこめかみに貼った“円形のシール”。

《あれがなんなのか「角田選手 こめかみ」で10分くらい調べたけど結局わからなかった》

《角田選手の両こめかみの黒いやつなに?w》

 このシールの正体について、角田選手本人が試合後の記者会見で明かしている。

「スポーツ関連商品や健康グッズの製造・販売を手がけるファイテン社製の『パワーテープ』だそうです。テープにはファイテン社のロゴマークが入っていなかったのですが、角田さんは『これいつも貼ってるファイテンなんですけど、スポンサーの関係でマークがつけれないんで、それなしのやつをもらって使っているんです』と説明していました。効果について聞かれると『自分はあると信じています(笑)。やっぱ、でもどんなもんですかね!? 頭の回転、速くなるとか、なんか、ここに貼るとそういういい効果があるっていわれて、もうずっと貼ってます』と答えていました」(現地記者)

 そもそも「パワーテープ」とはいかなる製品か、ファイテン社マーケティング部部長の竹内智也氏に話を聞いた。

「『パワーテープ』は丸いシールタイプのボディケアテープで、チタン(炭化チタン)を粘着面にコーティングしたものです。我々の立場で『血行がよくなる』と断言はできませんが、チタンを貼ることで血行を促進し、筋肉の疲れを軽減する効果があるというお客さまの声も、たしかにあります。

 角田さんには『パワーテープ』以外にも『RAKUWA磁気チタンネックレス』も使っていただいております。よく、プロ野球選手が首につけているネックレスですね。いずれも、体をリラックスさせたり、疲労の回復を早くしたりする効果があることがわかっています。アスリート以外の一般のお客様で使用していただいている方のなかには、片頭痛の解消のために愛用してくれている方もいらっしゃいます」

 プロフィギュアスケーターの羽生結弦や、佐藤輝明、丸佳浩、山田哲人などプロ野球選手、そして卓球の早田ひな選手など、多くのアスリートと広告契約しているファイテンだが、角田選手だけ別の契約を結んでいるという。

「羽生さんや早田さんは肖像を使わせていただき、広告にも出ていただいていますが、角田さんとは、そういった広告契約ではなく、私どもの製品を提供して、サポートをさせていただくという契約です。今回のような試合のときだけではなく、ふだんから使っていただいております。今回、私どもの目的は、メダル獲得も含めて角田さんのボディケアのサポートさせていただくことでした。角田さんは、父・佳之さんの影響で幼いころから柔道を始めたそうですが、『パワーテープ』を使うようになったきっかけも、お父さんに勧められたとか。それを考えると、ずいぶん前から愛用していただいているのだろうと思います」(同前)

 今回、角田選手の活躍で「パワーテープ」が注目され、全国で展開する専門店「ファイテンショップ」には問い合わせが殺到したという。

「新しいお客さまのなかには、『テレビで角田選手の活躍を見た』という方が多かったようです。私どもにとってはありがたい反響です」(同前)

 ちなみに、卓球の早田ひなは、RAKUWA磁気ネックレスが愛用アイテムだという。次は早田の“首筋”が注目されるかもしれない。