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【第1話】から読む。

前回からの続き。私(マキコ)はもうすぐ還暦を迎える主婦です。ここ数年、認知症の症状が進みはじめた同居の義母。性格が変わったようになり、身体の機能も少しずつ落ちてきました。介護する私たち夫婦の疲労は増していきますが、義母は頑なに「施設には入らない!」と言うばかり。職場の同僚たちの助言を受け、私は「実は通院をしていてもう限界」と夫に告白。夫は義母に「どうか施設へ入ってほしい」と頭を下げてくれました。後日、私たち夫婦は家を訪れたケアマネージャーさんとあらためて話していました。



その後、義母はショートステイの回数を増やして施設に慣れていき、職員さんと相談したタイミングで入居をしました。最初はよく職員さんに「次はいつ帰るの?」と聞いていたそうですが、うまく対応してくださってなんとか平和に過ごしているようです。



認知症の症状もだいぶ進みましたが、義母は時おりふと思い出すようです。もしあのまま自宅で介護を続けていたら、ケガをしたり事故にあったり、危険と隣り合わせだった可能性も……? こうやって笑顔でいられる日も来なかったかもしれません。



心の葛藤に揺れた数ヶ月でした。何が正解で何が不正解かも分かりません。ただこれ以上自宅で義母を見つづけていたら、私たちは介護の「終わり」を望んでしまうかもしれない……それもまた現実でした。

あれだけお世話になって大好きだった義母。幸いその最期を望んでしまうような関係性になる前に、施設に入ってもらうことができました。私はもちろん、夫からしてもとても辛い選択だったと思います。けれど、どんな選択をしても心の葛藤はあるでしょう。自分たちの選択が正しかったという自信もありません。ただ義母が元気な笑顔を見せてくれる今に幸せを感じられるのであれば、それが私たちなりの正解だったと思うようにしたいです。

原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子