4月に始まった連続ドラマが、いずれも終盤を迎えつつある。

「好評な作品が少なく、“大不作” という烙印を押されてしまいました。数字でいえば、日曜劇場『アンチヒーロー』(TBS系)、『特捜9』シリーズ(テレビ朝日系)、木村拓哉さん主演ということで期待された『Believe−君にかける橋−』(テレビ朝日系)が、民放でいえば “3強” でした。

 今クールは石原さとみさんも3年ぶりに『Destiny』(テレビ朝日系)でドラマ主演に復帰。そのほか、川口春奈さんや今田美桜さんの主演作もあり、話題には事欠かなかったのですが……」(芸能記者)

 その『Destiny』(テレビ朝日系)の最終話は、6月4日放送された。

最終話では、奏(石原)が20年前の汚職事件や野木邸放火事件の真相を解明。自死した父の冤罪も証明した。事件解決後、奏はカオリ(田中みな実)の墓参りへ。そこには、がんの手術を終えた元恋人・真樹(亀梨和也)の姿が――という話が展開した。

「最終話は、確かに最後の大事な謎解き部分が雑というか、意外性も何もなく、物足りなさはありました。“20年の時をかけるサスペンス×ラブストーリー” という壮大な触れ込みで、スリリングな展開も多かっただけに、結末を急ぎすぎた点が残念です。

 SNSにも “終わり方が雑” “最終回が薄すぎ” と、展開に対する批判が多く寄せられた印象です。今期はとりわけ視聴者側が脚本に不満を寄せる作品が多く、それも “大不作” と呼ばれる一因かもしれません」(テレビウオッチャー)

 本誌は6月1日、今期ドラマで「失敗作」と思う作品を500人にアンケート調査。3位『366日』(広瀬アリス主演・フジテレビ系)、2
位『ACMA:GAME アクマゲーム』(間宮祥太朗主演・日本テレビ系)、そして1位が『Believe−君にかける橋−』となった。

 いずれも役者は揃っている作品に間違いはないのだが、アンケートにはこんな声が寄せられた。

「アリスちゃんも郷敦も、役者さんに問題はない。ただ、展開が遅すぎてみていられない。もったいない」(『366日』)

「原作からの改変がひどすぎます。頭脳戦ではなくなっていて、本当につまらない」(『ACMA:GAME アクマゲーム』、原作は人気漫画)

「感動的なヒューマンドラマかと思ったら、いきなりの逃亡者。あまりに現実味がなさすぎる。これだけのキャストを集めておいて残念」(『Believe−君にかける橋−』)

 前出のテレビウオッチャーは、視聴者の傾向についてこう話す。

「いまは民放ドラマでなくとも、NetflixやAmazonなどで豪華俳優のオリジナルドラマが見られる時代です。また、主演が有名俳優でなくとも、脚本で大逆転する場合もあるわけです。『366日』には “暗すぎる” という意見も寄せられており、視聴者は明るくて面白いドラマを求めているのかもしれません」

 俳優のネームバリューだけでは誤魔化せないというわけだ。