アイビスSDに出走予定のファイアダンサー(撮影:下野雄規)

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 サマースプリントシリーズの第3戦だが、特殊なコースで行われるだけに適性が問われるレース。そのため、ベルカントやライオンボス、ビリーバーなどいわゆるリピーターの多いレースとなっている。1番人気馬は【7-2-0-1】で昨年のヴェントヴォーチェを除きすべて連対。また、巷間言われている事だが過去10年で1~4枠が【2-3-2-72】なのに対して5~8枠は【8-7-8-65】。枠順も無視できないファクターになっている。

 ◎ファイアダンサーは韋駄天S2着馬。当時はまだ3勝クラスの身で51キロのハンデに恵まれた面は否定できないが、決して有利とはいえない1枠1番からの出走だっただけに価値が高い。パイロ産駒でデビュー当初はダートを使われて2戦目で初勝利を記録しているが、芝の短距離レースに適性を見出されて、新潟の1000mはいまだに掲示板を外していない。別定55kgは有利はないがスピードは互角と思われる。

 〇トキメキは韋駄天S3着馬。駿風Sを勝って挑んだ昨年は3番人気に支持されたものの11着。クラスの壁に跳ね返された格好になったが、一昨年の当該レースでも4着しているようにコース適正を持ち合わせている馬でもあった。この1年間はリステッドレースを使われながら力をつけてきた。前走の韋駄天Sは早めに先頭に立ったために後続の目標になってしまったが、惜しい内容だった。そのスピードはここでも十分に通用する。

 ▲スティクスは昨年の5着馬で、韋駄天S1番人気。大外枠からハナを奪って外ラチ沿いを進んだが、字面以上に息が入らないようなペースになったうえに休み明けが影響したのか最後は息切れしてしまった。テンのダッシュ力は互角以上で、昨年は4番枠から内ラチ沿いを進んだものだから価値がある。この枠なら、持ち前のスピードを十分に発揮できそうだ。

 △ジャングロはニュージーランドトロフィー優勝馬。1000m直線コースは初めてになるが中京2歳Sをレコード勝ちしているように短距離のスピードは出色。能力的には上位のものがあると思われるが、ここは1年以上の休み明け。やや割引が必要かもしれない。

 △シンシティは昨年の2着馬で、韋駄天S2番人気。サウスヴィグラス産駒らしくダートを中心にローテーションが組まれているものの、当該コースは【0-1-1-2】。コース適性を味方にしたい。実績十分の△ライオンボスと、最後に△スワーヴシャルルの名前を挙げておきたい。