アイビスSDに出走予定のジャングロ(撮影:下野雄規)

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 今週の日曜日は、新潟競馬場でアイビスサマーダッシュ(GIII)が行われます。

 ここ2年のアイビスSDは三連単の配当が20万円を超える波乱となっています。その要因は内枠に入った人気薄が馬券に絡んでいるからです。22年は3枠5番に入った14番人気のロードベイリーフが3着、21年には1枠1番のバカラクイーンが14番人気で3着と激走しています。

 アイビスSDは芝1000mの直線競馬で外枠有利、内枠不利が定説となっています。ただ、22年のロードベイリーフはスタート直後に外へと持ち出し好走していますし、21年のバカラクイーンは無理に外へは持ち出さずに、最内を通って距離ロスを最小限に留めた事で上位争いに絡んでいました。

 外枠が有利であるのは間違いない事実ですが、ここ2年の傾向を見ると内枠に入った馬でも乗り方ひとつで馬券に絡む可能性がありますので、その点を意識して予想を組み立てるのも重要かもしれません。

 今年のアイビスSDには18頭が出走を予定しています。上位人気が予想されるのは1400m以下では複勝圏を外していないジャングロ、前走の韋駄天S(OP)で3着に好走したトキメキ、同じく韋駄天Sで2着と結果を残しているファイアダンサー、昨年のアイビスSDで内枠から5着に食い込んだスティクス、同じく昨年のアイビスSDで2着に好走したシンシティなどがいます。

 ほかにも今年の韋駄天Sを制したメディーヴァルや一昨年のアイビスSDの覇者オールアットワンス、直線競馬に良績を残すライオンボスやマウンテンムスメなども出走を予定しています。

 はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。

◆内目の枠も心配無用

 今週のアイビスSDでAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるジャングロでした。

 週初の本命候補にも挙がっていた本馬ですが、最終追い切りや枠順発表後もその評価に変化はなく、AIも太鼓判を推しているようです。

 ジャングロはデビューから4戦目に初勝利を挙げ、1勝クラスへの昇級初戦となったベゴニア賞(1勝クラス)で6着とデビュー当初はそれほど目立った成績を残していませんでした。しかし、その後は中京2歳S(OP)、マーガレットS(L)、ニュージーランドT(GII)とオープン競走で3連勝を達成し素質の高さを示していますし、ここまでのレースでは全て先行し高いスピード能力を感じる走りを見せています。

 前走のNHKマイルC(GI)ではスタートで出遅れて後方からの競馬となり、持ち味のスピードを活かす事が出来ませんでした。それでも上がりはメンバー中2位の脚を使っており、ポテンシャルの高さを十分に示す内容だったと言えます。

 今回のアイビスSDでジャングロは3枠6番に入っていますが、高いスピード能力を備えるジャングロであれば、スタートしてから楽々と外目へと持ち出す事が可能でしょうから全く心配いらないでしょう。

 ジャングロは昨年のNHKマイルC以来の長期休み明けでの出走となりますが、この中間はしっかりと乗り込まれていますし、最終追い切りでも併せ馬で楽に併入している事から仕上がりに不安はありませんので、人気に応える走りを期待したいところです。