絞り出しクッキー

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レトロでかわいい、絞り出しクッキー。
あんな素敵なお菓子がおうちでも作れたらな……、と夢見るあなたにのために、絞り出しクッキーの完全マスター方法を徹底解説しちゃいます!

基本のクッキー生地のレシピや、絞るときのコツ、ココアやシナモンなどのクッキー生地のバリエーション、ほし型やプードル型などのかわいいデザインの絞り方ガイドまで、盛りだくさんでお届けします。

まずは、絞り出しクッキーに使う道具をチェックしていきましょう!

道具について(口金、絞り出し袋、実物大ガイド)



 口金


星型に絞り出せる8切の星口金。絞り口は11mm(#6)、450円くらい。

絞り出し袋


使い捨てでき衛生的なポリエチレン袋。10枚で400円くらい。

きれいに絞れる実物大ガイド


実物大ガイドをトレースしたものをオーブン用シートの下にしいて絞れば、きれいに絞れます。
ダウンロードはこちらから

お次は、基本のクッキー生地をマスター!
下記レシピの(1)〜(5)までが生地のレシピです。
中央にジャムをちょこんとのせた、かわいい「ローズ」のクッキーのレシピといっしょにチェックしていきましょう♪

『基本の絞り出しクッキー生地』と、ジャムを使った『ローズ』クッキーのレシピ



材料(「ローズ」約50個分)


〈基本の生地〉
発酵バター(食塩不使用)……95g
塩……ひとつまみ
粉砂糖……35g
卵白……15g(1/2個分)
薄力粉……110g

好みのジャム……適宜

下準備


・バター(指で押すとすっと入るくらい)と卵白は室温にもどす。卵白はほぐす。

・ダウンロードした「実物大ガイド」をA4用紙に3cm間隔、上下の列が互い違いになるよう描き写す。天板にオーブン用シートを敷く。


・口金をつける。絞り出し袋に口金を入れ、先端を切り落とす。口金の先端を1/4ほど出し、袋をかるくねじって口金に押し込む。
・オーブンを160℃に温めはじめる。

作り方



(1)ボールにバターと塩を入れ、ゴムべらでクリーム状になるまで混ぜる。 


(2)粉砂糖をふるい入れ、全体になじむまですり混ぜる。


(3)泡立て器に持ち替える。卵白を4〜5回に分けて加え、そのつどなじむまでよく混ぜる。


(4)薄力粉をふるい入れ、片手でボールを回しながら「の」の字を描くように底から大きくすくいながら20回返す。


(5)粉けがほぼなくなったら、ボールを回しながら、へらで押しつけるようにし、20回混ぜる。粉けがなくなればOK。

ポイント
生地は時間が経つとしぼりにくくなるので、生地ができたらすぐに絞りましょう!


(6)絞り出し袋の中ほどを持ち、口を折り返す。へらで生地をすくい、口金に近いところに入れる。一度に入れる量は1/2量まで。それ以上だと絞りづらい。カードで生地を口金に寄せる。


(7)利き手の親指と人さし指で袋の口をはさんでかるくねじり、上から包み込むように持つ。もう一方の手で口金を支える。生地の部分を持つと、手の熱で生地がだれる原因に。


(8)シートの下(天板の左上)にガイドを敷く。天板の四隅に生地を絞ってのり代わりにするとシートが固定され、生地が絞りやすい。


(9)絞り出し袋を天板に対して垂直にし、口金の高さを変えず絞るときれいに仕上がる。慣れないと上下に動いてしまうので、ひじをつくと◎。絞り始めは力を入れ、終わりは力を抜いて。


(10)ガイドの左上から絞る。天板の5mm上に絞り出し袋を垂直に構える。円の中心に絞り出し、「の」の字を描くように絞る。最後はいったん止めて力を抜き、横にすっと引く。


(11)ガイドをずらし、残りも同様に絞る。列を互い違いにすると、生地がくっつかない。

※生地が余ったら、すべて絞ってから2回に分けて焼くか、冷凍保存する。


(12)生地の中央に好みのジャムを適宜のせる。160℃のオーブンで20〜25分焼く。取り出して天板にのせたまま、粗熱を取る。

メモ


・生地がだれる場合は天板ごと冷蔵庫で10〜30分冷やしてから焼く。

・絞った生地は冷凍でき、凍ったまま焼ける。天板ごと冷蔵庫で冷やしたら、冷凍用保存袋(プードルやリングは保存容器が◎)に移し、冷凍で1カ月保存可能。ローズ→凍った生地にジャムをのせる/リング&リボン→表面が少し解凍されたところに、トッピングをのせる。

基本の生地に足すだけ! アレンジ生地バリエーション


基本の生地をマスターしたら、ほんのちょっとだけアレンジに挑戦♪
香りや味わいにアクセントができて◎です。

「ココア生地」


基本の生地の薄力粉を95gに減らし、ココアパウダー10gをたす。作り方(4)で粉とともにふるい入れる。

「シナモン生地」


基本の生地にシナモンパウダー小さじ1と1/2をたす。作り方(4)で粉とともにふるい入れる。

「紅茶レモン生地」


作り方(1)でバターに国産のレモンの皮のすりおろし1/2個分を加える。(4)で粉とアールグレイの茶葉(ラップに包み、めん棒を転がして細かくする)大さじ1を加える。

かわいすぎるデザインバリエーションと、プロの仕上がりになる絞り方ポイント


生地バリエーションをマスターしたら、次はクッキーのデザイン! 絞り方ガイドを活用し、ポイントを押さえればお店みたいなレトロかわいいクッキーに仕上がりますよ♪

「リング」のレシピ(約35個分)



「基本の生地」の全量を絞り、フルーツミックスゼリー適宜をのせる。160℃のオーブンで15〜20分焼く。

絞り方ポイント

天板の5mm上に絞り出し袋を垂直に構え、高さを変えずにガイドにそって円を描く。絞り始めまできたら、すっと横に引く。

「プードル」のレシピ(約15個分)



好みの生地の全量を絞り、160℃のオーブンで25分焼き、粗熱を取る。チョコペン(白・黒)適宜で目と鼻を描く。三角形の紙を円すい状に巻いて作る「コルネ」でチョコを細く絞り出しても。表面をつま楊枝でならす。

絞り方ポイント

(1)顔を絞る。ガイドの円の上からだ円のSの字に絞る。


(2)耳は、下記の「かいがら紅茶レモン」と逆さまに絞る。


(3)前髪はジグザグに絞る。好きな形でOK。


(4)チョコはつま楊枝でならすときれい。

「なみなみジャムサンド」のレシピ(約15個分)



「シナモン生地」の全量を絞り、160℃のオーブンで20分焼き、粗熱を取る。ラズベリージャム適宜を小鍋でふつふつするまで煮立てる。熱いうちにクッキーの1/2量にジャム適宜をのせ、残りではさむ。茶こしで粉砂糖適宜をふる。

絞り方ポイント

天板の5mm上に絞り出し袋を垂直に構え、高さを変えずにガイドと同じ幅にジグザグに絞る。最後は右に返し、力を抜く。

「リボン」のレシピ(約15個分)



「ココア生地」の全量を絞り、粗く刻んだピスタチオ適宜を中心にのせる。160℃のオーブンで20分焼く。

絞り方ポイント

天板の5mm上に絞り出し袋を垂直に構え、ガイドの中心から高さを変えずに逆S字を描くよう絞る。

「かいがら紅茶レモン」のレシピ(約120個分)



「紅茶レモン生地」の全量を絞り、160℃のオーブンで15〜20分焼き、粗熱を取る。粉砂糖15gにレモン汁小さじ1と1/2を少しずつ混ぜ、アイシングを作る。貝殻の先端にアイシング適宜をかける。

絞り方ポイント

口金を斜め45度にし、ガイドの中心に生地を少し絞り出す。口金を少し上げて奥から手前に引き、力をゆるめてすっと斜め下に引く。すぐ力を抜くと、生地がきれいに切れる。

「ほし」のレシピ(約300個分)



「基本の生地」「ココア生地」の各1/2量を絞り、160℃のオーブンで15分焼く。生地が余ったら作るのがおすすめ!

絞り方ポイント
天板の5mm上に絞り出し袋を垂直に構え、高さを変えずに絞る。口金の高さまで生地を絞ったら力を抜き、すっと引く。

レトロかわいい『絞り出しクッキー』、ぜひ完全マスターしてくださいね♪

(2022オレンジページCooking夕飯「夕飯、即決、迷わない。」より)

教えてくれたのは……

高石紀子さん



ル・コンドン・ブルー神戸校でディプロムを取得したのち渡仏。パティスリー、レストラン勤務を経て独立。作りやすく、飽きのこないお菓子が得意。


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