2月2日、サントリー食品インターナショナルは、缶コーヒーBOSS」などのメーカー希望小売価格(税抜き)を、5月1日出荷分から25円引き上げると発表した。1998年に105円から115円に引き上げて以来、25年ぶりの値上げだ。

 過去最大となる値上げ幅で、容量185gのショート缶は115円から140円になる。原材料に加え、エネルギーなどのコストも高騰が続いており、他社も追随する見込みだ。

 缶コーヒー140円という値段に、SNSではこんな悲鳴が上がった。

《むかし、110円になったり120円になったりした時もそうだけど、このくらいの商品が値上がりすると実感がえぐい》

《もう日本はやばくなってきたですね 缶コーヒー140円は震えるんだが………何十年ぶりの大不況がやってくる予感》

 帝国データバンクの集計では、2月の値上げは加工食品を中心に5463品目。商品の入れ替えがある春先には再び値上げの波が来るため、4月に1万品目を突破するのは確実だ。

 キユーピーも2日、家庭用のマヨネーズやタルタルソースなど、計36品目の参考小売価格を4月1日出荷分から約3〜21%引き上げると発表。「キユーピーマヨネーズ」450g入りの参考小売価格は、475円から520円となる。

 日本ケロッグも、4月1日の出荷分からポテトチップスの「プリングルズ」11品目を値上げすると発表。「プリングルズサワークリーム&オニオン」(53g)は現在の132円から、16円上がって148円となる。

 総務省の調査によると、2022年12月の全国消費者物価指数は、前年同月比4.0%増と41年ぶりの上昇幅となった。2022年は食品値上げが2万5000点を超えたが、2023年に入り、すでに2022年の倍のペースで値上げが増加している。

 缶コーヒーに関しては、税抜きの希望小売価格が140円となることから、自動販売機ではもっと高くなる可能性を指摘する声も、SNSでは上がっている。

《今回は税抜140円とのことなので150円で自販機によっては売られる 間違いなくスーパーの大サイズや粉物を家で入れてポットで持ち歩く人増えるだろうなぁ》

《個人的に最もヤバい値上げかも。税込だと150円以上だもんな》

《利益分のせて130円だとしたら、缶コーヒー160円とかになるのでは?もう飲めない》

 4月からは、家庭用電気料金の値上げも始まる。もはや、缶コーヒーを買ってちょっと一服、とはいかない時代なのだ。