一心堂本舗(株)(TDB企業コード:927004611、資本金800万円、東京都千代田区麹町2-4-11、代表戸村憲人氏)は、9月14日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は弓削田博弁護士(東京都港区赤坂2-10-5小林・弓削田法律事務所、電話03-3568-8410)。債権届け出期間は10月12日まで。

 当社は、2011年(平成23年)9月に設立。設立当初は、江戸時代の養生文化を今に伝えるおかきや飴などを製造し、歌舞伎座に店舗を出店。その後、歌舞伎座への出店をきっかけに歌舞伎に関連した商品づくりに取り組み、美容用フェイスパック「歌舞伎フェイスパック」を商品化した。

 同商品は2013年に発売開始され、外国人観光客などを中心に人気を獲得。2014年度グッドデザイン賞を受賞するなど高い知名度と話題性を有していた。その後は、アニメキャラクターなどをデザインした子供用フェイスパックなども順次展開し、羽田空港、東京スカイツリーソラマチ、歌舞伎座、新橋演舞場に直営店を構えるほか、大手小売店やドラッグストア、ECサイトなどでの販売も行い、2018年8月期には年売上高5億円内外を計上していた。

 しかし、その後は新型コロナ感染拡大の影響で、インバウンド消費が大きく減少。2021年夏頃に直営店をすべて閉鎖するなど事業規模の縮小が続き、今回の措置となった。

 負債は現在調査中。

 なお、関係会社の(株)えにし(資本金3950万5000円、東京都千代田区麹町2-4-11、同代表)も同様の措置となっている。