五輪金メダルを手にした田中圭

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 俳優の田中圭が5日、都内で行われた映画『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』(5月7日公開)の完成披露イベントに登壇。スキージャンプ団体の長野五輪金メダリスト・原田雅彦から金メダルをかけてもらうサプライズに「ぐっと来ちゃいました」と感動の面持ちを見せた。この日は、土屋太鳳、山田裕貴、眞栄田郷敦、小坂菜緒、飯塚健監督、田中演じる主人公のモデルとなったテストジャンパー・西方仁也も来場した。

 コロナ禍により公開が約1年延期された本作について、西方役で主演を務めた田中は「ワクワクした気持ちと観てもらいたい気持ちで、楽しい1年をプレゼントしてもらった」と、ポジティブな一面をのぞかせつつ現在の心境を吐露。

 一方、撮影中はナーバスにもなっていた様子。というのも、実在の人物がモデルのキャラクターを演じる場合、「観てくださる皆さまや作品全体のことは考えるんですけど、ご本人から嫌だなと思われるのが一番嫌」と思っているためで、「脚本は西方さんの気持ちをどれだけ正確に書いているんだろうと思った」と回顧。特に、西方が仲間に「落ちろ」と願う劇中シーンについて、「西方さんが思うわけがない」と悩んだそう。しかし、西方と対面した際「もちろん声に出さないけど、似たようなことを思っていたよ」と言われたそうで、「(撮影の)最初に会って(聞いて)おけばよかった」とぶっちゃけて笑いを誘った。

 そんな田中に対し、西方は「正確に細かく演じていただいて、わたしの気持ちが言葉になって、画像(映像)になって、みなさんにお伝えすることができて感謝しています。ありがとうございました」とねぎらった。

 フォトセッションでは、原田が持参した金メダルを田中にかけるサプライズがあり、田中は「ぐっと来ちゃいました。撮影の時にも持たせていただいたんですけど、何度見ても、何度触らせていただいても重いですね」と感激していた。

 本作は、1998年の長野オリンピックで、スキージャンプラージヒル団体金メダルに輝いた日本代表の舞台裏を描くドラマ。代表選手を支えた25名のテストジャンパーたち、彼らを支えた家族や関係者たちを追う。(取材:錦怜那)