10月1日に実施された消費増税は、決済方法を巡る議論も巻き起こしている。引き金になったのが、政府肝入りの消費喚起施策「キャッシュレスポイント還元事業(消費者還元事業)」。キャッシュレス決済によって2%もしくは5%の還元を行うというもので、昨年末からブームになっているスマートフォン(スマホ)決済の利用者増加にもつながっているようだ。

 「100億円還元祭」で一躍スマホ決済の知名度を上げた「PayPay」は、10月1日時点で登録ユーザー数が1500万人を突破したと発表。18年10月にサービスを開始したPayPayの登録ユーザー数は、今年2月に500万人、8月に1000万人を突破した。500万ごとに150日前後の時間を要していたが、1500万人にはわずか55日で到達した。

 PayPayは、9月に毎日10〜14時まで食品スーパーで最大10%還元する「毎月いつもどこかでワクワクペイペイ」を開催。10月に入ってからも、全ての導入店舗で20%還元する「PayPay感謝祭」や「PayPayでヒートテック1枚買うともう1枚無料キャンペーン」を実施しており、消費増税の駆け込みマインドと相乗効果で会員数を伸ばしたようだ。

 スマホ決済サービスの中では、最後発にあたるau PAYも10月5日に登録者数が600万人を突破した。au PAYは10月以降、セブン-イレブンやサンマルクカフェなどで利用できるようになるなど、使える場所が続々と増えている。

 また、毎月3日の付く「三太郎の日」に最大20%のau WALLET ポイントを還元しているほか、期間限定で「セブン-イレブン最大20%ポイント還元キャンペーン」や「セブン銀行ATMチャージキャンペーン」なども実施しており、拡大を後押ししたようだ。

 メルカリが運営する「メルペイ」も10月16日に資料者数が500万人を突破した。400万人突破が9月5日なので、41日間で100万人が新たにサービスを利用したことになる。

 こちらもフックになったのは、増税前に実施した複数のキャンペーン。トイレットペーパー1年分やティッシュペーパー1年分などをプレゼントする「増税前に!一年分まるっとプレゼントキャンペーン」など、消費増税前の駆け込みを強く意識したものにすることで、幅広い世代にリーチした。

 キャッシュレス・ポイント還元事業の期限は来年6月までで、事業登録する店舗がますます増えることが予想される。スマホ決済サービス各社は、このキャッシュレス推進のトレンドに乗っかることで、さらなる利用者の増大を狙っている。(BCN・大蔵 大輔)