仮想通貨長者ウィンクルボス兄弟、5000BTC(約36億円)盗まれたと元Bitcoin財団メンバーを告訴

元オリンピック選手で、Facebookの初期アイデアをマーク・ザッカーバーグに登用されたとして訴訟を起こして数十億円の賠償金を勝ち取り、暗号通貨Bitcoinで巨万の富を築いた勝ち組ツインズ、ウィンクルボス兄弟が、Bitcoin財団の一員だったチャーリー・シュレムに5000BTCを盗まれたとして訴訟を起こしました。ウィンクルボス兄弟のファンドは2012年、シュレムが運営する取引所Bitinstantへの投資として25万ドルを渡したものの、シュレムはその額すべてをBitinstantに投じなかったばかりか18万9000ドルしか返還していませんでした。その後シュレムは違法な商取引を斡旋していたいわゆる闇サイトSilk Roadでドラッグの売買に関わったとして服役し、大半の資産を失ったはずでした。

しかし、シュレムは出所後、フロリダに200万ドル(約2億2700万円)の豪邸を買い、さらにモーターボート2隻、マセラティ2台を立て続けに購入。ウィンクルボス兄弟のひとりキャメロンはその派手な金遣いを知ったことが訴訟を起こす決断につながったと語っています。

訴えによれば、シュレムはウィンクルボス兄弟に返さなかったBitcoinでそれら資産の代金を支払った可能性が高いとされます。捜査当局は兄弟に資金が返還されていないのを確認し、さらにシュレムの出所後に5000BTCが、シュレムに結び付けられるウォレットに移動されたことを指摘しています。

一方、シュレム側の弁護士は「何一つ事実でない」として訴訟内容を全面的に否定したものの、暗号通貨資産約10億ドル(1130億円以上)とも言われるウィンクルボス兄弟には到底、太刀打ちできそうにありません。すでに兄弟はシュレムの資産の一部凍結に成功したと伝えられます。そして残るは、真相究明を待つばかりといった状況です。