音声証拠を保護・活用するために特化した、法執行機関向けボイスレコーダー「VRP-1」がエルモから

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監視用機器や学校向け機器各種を手がけるエルモから、警察などの法執行機関で使われている改ざん防止機能付きSDカードに対応したボイスレコーダー「VRP-1」が発売されました。価格はオープン。

本機が対応するSDカードの改ざん防止機能は、いわゆるWORM(Write once read many)と呼ばれているタイプ。名称からわかるように、読み込みは何度もできるものの、一度書き込まれたものは上書きも消去もできません。

そのセキュリティ性能の高さから、捜査機関などで主に証拠保全のために使われています。

リリースによると本製品はこのWORM SDカードに対応した「日本で唯一のボイスレコーダー」とのこと。

合わせて、音声を圧縮せずに高品質のまま録音する「リニアPCM形式」を採用していることも特徴。

レコーダーの向きに関係なく全方位を集音する無指向性マイクで録音した音声を原音のまま記録し、残すことができます。

さらにイヤホンジャックは5個を搭載。すべて同時使用が可能なため、録音した音声は5人同時に聞けます。さらに「録音していない状態でも、無指向性マイクで集音した音が聞ける」という機能も備わっています。

同社はニュースリリースで「すでに複数の捜査機関への納品が決まっている」と発表。今後は国内だけでなく、イギリスやオーストラリアなど、高いレベルの証拠保全が求められる海外捜査機関への展開も予定します。

このように本機は、証拠保全や多人数での音声聞き取りといった法執行機関向けの機能をハードウェアレベルで備えた、技術的にも興味深いボイスレコーダーとなっています。

本来は特定業務向けの製品ではありますが、高いセキュリティ性が役立つという局面は一般レベルでもありそうです。