県立畝傍高等学校(奈良)
奈良県橿原市にある県立畝傍高等学校は、明治29年に開校された歴史ある県立の男女共学校。昭和8年に完成した校舎は登録有形文化財に指定された歴史的建造物で、その中で生徒たちは日々学んでいます。
野球部のOBには、1939年に南海に入団した戸田 与三郎さんがいます。戸田さんは戦後、奈良県立高田高校野球部に就任し、甲子園出場を果たしました。昨夏は奈良ベスト4に進出し、奈良県野球ファンを沸かせた畝傍。メンバーがガラリと変わった秋からは、その分苦労を重ねているようです。一つ一つの練習を大切に、自分たちの甘さを打ち砕こうと努力を重ねる畝傍野球部に意気込みを伺いました。
■畝傍高校の中村 真之輔君(学年:2年/役職:主将)にお話を伺いました!
Q. 部員は何人いますか?
1年生が28人で、そのうちマネージャーは4人。2年生は31人で、マネージャーはその内1人です。
Q. 練習のグラウンド環境を教えてください。
平日は内野とレフトのみです。土日の午前は平日と同じですが、午後は全面使えます。
土日の午後は貴重な時間ですね。
[page_break:今年のチームについて]今年のチームについてQ. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。
「元気」「全員がチーム状況を考えあえること」「1つ1つのプレーに対して、考えてプレーすること」この3つです。
Q. このオフシーズンのチームとしての目標を教えてください。
個々が自分自身を追い込みきり、精神的に強くなることです。
Q. オフシーズンの名物練習やキツい練習はありますか?
珍しいことはしていないですが、トレーニングへの取り組み方を追求し、1回の筋トレ、1本のダッシュというように1回も手を抜かずに全力で行うことをチームで意識しています。
Q. 意識付けは大事、というのはみなさんわかってると思いますが実際にやるとなるとけっこう厳しいですよね。そういった練習を乗り越えて、春夏はどんな目標を抱いていますか?
春は、色々な選手が『公式戦』というものを経験し、シード権を得ることが目標です。夏は、甲子園出場が目標です!
秋の大会を振り返ってQ. 秋の大会はチームにとって、どんな大会でしたか?
悔いが残り、自分たちの甘さを突き付けられた大会でした。
Q. 大会をふまえて、この冬強化したいと取り組んでいることはありますか?
僕たちは体が小さい選手ばかりなので、体重を増やすことに取り組んでいます。何事にも力強くなれるように、足腰をしっかり鍛えていきたいです。
Q. 前チームは夏ベスト4という結果を残しましたが、先輩から受け継いでいることはありますか?
考えて野球をする、最後まで粘り強い、というところを受け継いでいきたいです。
Q. チームの中で、秋に活躍した仲間を紹介してください。
どんな投手からでもヒットを打ってくれた多田 凌。それと、負けた試合でしたが2本のタイムリーを打った川田 健斗。それと、どんなに苦しい場面でも、誰よりもピッチャーに声を掛けてくれていた藤井 隆太は頼もしかったです。
Q. 続いて、チームの中で春以降キーマンとなってくれるであろう選手を教えてください。
川田 健斗、矢追 凌太、竹邑 亮祐。この3人はセンターラインを守っているので、エラー無くチームを救う守備をしてほしいです。多田 凌、藤井 隆太はクリーンアップを打つと思うので、勝負強くワンチャンスで決めてほしいです。投手陣は、西浦 楓、植村 武、吉永 悠真、中木 暉。4人ともタイプが違うので、それぞれ勝てるピッチャーになってほしいです。
Q. さて、2年生にとっては最後となるオフシーズン。1年生にとっては、初めてのオフシーズンだと思いますが、春に向けてどんな冬にしたいですか?
夏が終わった後、「頑張っておいて良かった」と思える冬にしたいです!具体的には、スイングスピードを上げ、打球を速くすることと、二塁までの送球を速くできるように日々考えて、1日1日が無駄にならないようにします。
中村主将、ありがとうございました!
[page_break:指導者が語る!このチームの強み]ここからは、畝傍の川田 健斗君、藤井 隆太君の両副主将にお話を伺います!
Q. 高校野球が好きな理由は何ですか?
川田 健斗(以下「川田」):選手1人1人がチームの勝利のために必死になり、プロ野球では見られないような奇跡が起きたり、チームワークが見られるところです。藤井 隆太(以下「藤井」):中学のように硬式軟式の区切りがほとんどなく、同世代の選手全体で野球をすることが出来るところです。また、注目度が高いなど好きな野球を思う存分できる環境があるところも理由のひとつですね。
Q. ではこの冬はどんな風に過ごしていますか?
川田:1人1人が量よりも質にこだわり、内容の濃い冬にします。夏勝ち上がるために全員が自分のすべきことに重点を置いた冬にします。藤井:個人個人がレベルアップし、チームが底上げされるような冬にしたいです。
Q. 野球をする上でモットーにしている好きな言葉を教えてください。
川田:「努力無限」です。藤井:「全員野球」です。
Q. では最後に『自分はここまで成長するぞ!』という熱い宣言と夏までの目標をお願いします。
川田:自分は夏の大会でチームの勝利に貢献する一打を打てるプレーが出来るような、チームにとって欠かせない存在になります。そのために夏まで、日頃から自分に負けないよう、誰よりも練習に取り組みたいと思います!藤井:見ている人たちが自分のプレーを楽しみにするような選手になります!
きっと宣言通りの選手になれるでしょう!春・夏が楽しみですね。川田君、藤井君、ありがとうございました!
指導者が語る!このチームの強み■若井 康至監督に質問!
Q. 今年のチームは、どんなテーマを持って作り上げてきたのでしょうか。
昨年のチームからメンバーが大幅に変わり、レギュラー争いのため夏休みの前半はほぼ全員を練習試合に出場させ、実力を示せる機会を与えました。後半レギュラーを固定して勝利を多く収めましたが、秋の大会は3回戦で負けてしまいました。
Q. この冬はどのような所を鍛えていますか?
冬は体重増、体作りをテーマに、春はシード権獲得、夏は優勝を目指し、日々練習に取り組んでいます。
Q. 最後に、厳しいトレーニングに取り組んでいる選手達へ一言、お願いします!
毎日毎日、トレーニング、ランニングなど単調な練習が多く、気持ちも低下しがちですが、自分で元気を出してチームを盛り上げて明るく頑張ってください。球春はもうすぐです。
そうですね。春はもうすぐ…。若井先生、ありがとうございました!