山形市立商業高等学校(山形)

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 山形県山形市にある山形市立商業高等学校は、大正7年に創立された市立の伝統校。レスリングや女子バスケットボール、女子バレーボールなどの強豪として全国に名を馳せています。卒業生にはメルボルンオリンピックのレスリング金メダリスト笹原 正三さん、バレーボール全日本女子代表などで活躍した高橋 みゆきさんなどがいます。

 野球部は昨秋は予選を勝ち抜き県大会に出場。予選では、山形中央を相手に1点ビハインドの9回2アウトから追いつき延長戦へ突入するなど、粘り強さを見せました。第44回全国高校野球選手権大会以来、54年ぶりの甲子園を目指す山形市立商ナインに意気込みを伺いました。

チーム基本情報を紹介!

■山形市立商業高校の斉藤 聖嗣君(学年:2年/役職:主将)にお話を伺いました!

Q. 部員は何人いますか?

 1年生が29人、2年生が22人です。

Q. 練習のグラウンド環境を教えてください。

 校舎に隣接している野球部専用グランドがあります。広さはレフトが95メートル、センターが120メートル、ライトが88メートルです。

 立派なグラウンドですね!

[page_break:今年のチームについて]今年のチームについて

「ナベトレ」で追い込んでいく(山形市立商業高等学校)

Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。

「守備力」「打線のつながり」「チームのまとまり」です。

Q. このオフシーズンのチームとしての目標を教えてください。

 全部で5つ掲げています。・体重を全員10キロ以上増量・スイングスピードの向上・チーム内の競争・自分に克つ・限界突破!

Q. 10キロ増量ですか!他の目標もなかなかハードですね。オフシーズンの名物練習やキツい練習はありますか?

 渡辺トレーナーが考案した通称「ナベトレ」です。「ダッシュ系」「サーキット系」「フリーウエイト系」の3班に分け、ローテーションで回るものです。かなり追い込むので自分との闘いになります。終わった後はしばらく動けないほどきついんです。

Q. そういった練習を乗り越えて、春夏はどんな目標を抱いていますか?

 春は県大会優勝。夏も県大会に優勝して54年ぶりの甲子園出場を目指します!

秋の大会を振り返って

Q. 秋の大会はチームにとって、どんな大会でしたか?

 どこまでやれるのかわからず入った大会で、良い試合もあったが課題も見つかった大会でした。

Q. 二次予選では山形中央を相手に延長戦となりましたが、このときのベンチの雰囲気はどうでしたか?また、収穫や発見はありましたか?

 全員がワンプレイに集中し勝ちたい雰囲気が自然と出ていたと思います。鈴木 力也投手の粘投や勝ち切るには普段の練習で何を、いかに取り組むかを全員が確認したことが収穫でした。

Q. 大会をふまえて、この冬強化したいポイントや、やってみたい練習はどんなものですか?

 バッティングの技術向上です。

Q. チームの中で、秋に活躍した仲間を紹介してください。

 黒坂 達朗です。秋季予選の山形中央戦、9回表2アウト一塁、1点差で負けている場面でセンターオーバーの同点タイムリー二塁打を放ち、4番としての意地を見せてくれました。

Q. 黒坂君が延長戦に引きずり込んだんですね!まさに4番という働きです。続いて、チームの中で春以降キーマンとなってくれるであろう選手を教えてください。

 黒坂 達朗は引き続き勝負強いバッティングでチームを勝利へと導いてくれることを期待しています。笹原 悠希は、エースとして力強く堂々とした投球でチームに勢いをつけてくれるはずです。阿部 拓歩には、リードオフマンとチャンスメーク、機動力に絡むことを期待したいです。

Q. 投打に楽しみな選手が目白押しですね。さて、2年生にとっては最後となるオフシーズン。1年生にとっては、初めてのオフシーズンだと思いますが、春に向けてどんな冬にしたいですか?

 チーム全員が心と体をひと回りもふた回りも大きくし、つらいことにも妥協せず、自分に打ち克つ!

 斉藤主将、ありがとうございました!

[page_break:指導者が語る!このチームの強み]

 ここからは、山形市立商の斉藤 聖嗣主将に、浅野目 裕太君にも加わって頂きます!

「ナベトレ」で追い込んでいく(山形市立商業高等学校)

Q. 高校野球が好きな理由は何ですか?

斉藤 聖嗣(以下「斉藤」):つらい練習も仲間と励まし合い乗り越えられるところです。あと、元気に、さわやかに、はつらつとした雰囲気があるところも好きですね。浅野目 裕太(以下「浅野目」):負けたら終わりの一発勝負であるところ。それと、チームメイトとの強い絆で結ばれるところが良いですね。

Q. 仲間がいるって大きいですよね。ではこの冬はどんな風に過ごしていますか?

斉藤:チームが一つの目標に向かう意識の統一とその雰囲気づくりに気を付けています。それと、基礎体力の向上です。浅野目:体重10キロアップ!厳しいトレーニングも妥協せずに心と体を成長させたいです。

室内でのトレーニング(山形市立商業高等学校)

Q. 体重10キロ増量って厳しい目標ですけど、みなさんしっかり意識できてますね。さて、野球をする上でモットーにしている好きな言葉を教えてください。

斉藤:「言うは易し、行うは難し」監督さんがよくおっしゃる言葉です。自分が口に出した目標、決意に責任を持ち常に有言実行できるように心がけています。浅野目:「元気!」ですね。練習中、自分から大きな声を出してチームの雰囲気を盛り上げて、元気よく自分らしくプレーしたいです。

Q. では最後に『自分はここまで成長するぞ!』という熱い宣言と夏までの目標をお願いします。

斉藤:これまでは主将としてチームに対して何もできませんでした。逆にいつも支えてもらってばかりであったので今年は自分がチームを支え引っ張っていける主将としての姿を見せます。また昨秋の大会では代打としての出場がほとんどでした。今年はレギュラーを勝ち取りチームを勝利へと導く打者になります!!

Q. 名実ともにチームを引っ張る覚悟、ステキです。元気な浅野目君はいかがですか?

浅野目:「レギュラー奪取!」です。秋の大会はベンチ入りできずとても悔しく、その悔しさを胸に今練習しています。最後までそれを忘れず練習しレギュラーを目指して頑張ります。また監督さんから常に言われている「野球の前の野球=普段の生活」をしっかりと充実させ、プレーにつなげていきたいです。高校野球をしているからには「甲子園」を目指して悔いのないように頑張ります!

 斉藤君、浅野目君、ありがとうございました!

指導者が語る!このチームの強み

■澁谷 良弥監督に質問!

Q. 今年のチームは、どんなテーマを持って作り上げてきたのでしょうか。

「勝つことへの執念、1球への集中力」です。昨年の夏は満塁ホームランを打たれて敗戦。そこから1球の怖さ、大切さを改めて再確認しました。

Q. この冬はどのような所を鍛えていますか?

「パワー、スピード不足を実感し、体力強化」と「基本の反復練習」冬はこの2つをテーマとして取り組んでいます。

 1球の大切さを知り、反復練習と体力を強化する。基本のようですが、これがきっちりできると強いですよね。澁谷先生、ありがとうございました!