提供:週刊実話

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 米シカゴでWBA世界Sフライ級王者・河野公平に判定で敗れた元3階級王者で亀田三兄弟の長男・興毅(28)が、試合後に引退を表明した(10月17日)。
 「大波乱の試合でした。王者ペースで試合が運ばれ、亀田がブチ切れてラフファイトの応酬となり、レフェリーがいったん試合を止めて立会人と(試合続行を)協議する場面がありました」(TV局スポーツ部員)

 亀田兄弟といえば、相手選手への度を越した挑発や、ラフファイトでも有名だった。「亀田らしい最後」とも言えるが、気になるのは“引退後のステージ”だ。
 「すでに都内で飲食店を経営しているので、しばらくは何もしないのでは。ただ、将来的にボクシングジムを経営したいとは聞いています」(同)

 しかし、ジム経営の夢は現時点では叶いそうもない。亀田兄弟は国内選手ライセンスを剥奪されているからだ。昨年2月、三兄弟の拠点だった『亀田ジム』は、度重なる不手際で日本ボクシングコミッション(JBC)が業を煮やし、ジムの会長が持つクラブオーナーとプロモーションのライセンスを剥奪された。これがジム経営にも障壁になるとみられており、その後、亀田側は新会長を申請するなどしてJBC側に処分取り消しを訴えたが、すべて退けられている。
 「父・史朗氏との確執と言えます。好き嫌いはともかく、亀田家はボクシングの話題を提供し続けたわけですが、そのボクシング界から除外されてしまった。今後、国内でボクシングに関する活動をしていくのは厳しい」(専門誌記者)

 米国に拠点を移した後、史朗氏は息子たちが再起した後、東京ドームで三兄弟のタイトルを打つ大構想も抱いていたという。だが、次男・大毅も無冠状態で、三男・和毅も9月に行われたWBA世界バンタム級タイトルマッチに敗れてしまった。
 興毅の引退は亀田家の終焉とも言える。
 史朗氏は「ボロボロになるまでやらんほうがええ」と強がっていたが、第2の人生は「勝手気まま」とは行きそうにない。