「前進したと思っている」と地裁の決定について感想を述べる堀江社長(撮影:吉川忠行)
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 11日夜、ライブドア<4753>本社で開かれた、東京地裁の決定について同社堀江貴文社長の会見要旨は以下の通り。

―― 発行差し止めの仮処分が出たことについての率直な感想、持ち株比率、今後のスケジュールは?

堀江: 主張が認められて嬉しい。持ち株比率に関しては、大量保有報告書で報告します。今後も買い進める方針です。フジ(フジテレビジョン)<4676>が33.4%以上持っていることについては特にコメントはありません。

―― ニッポン放送<4660>の上場廃止の可能性についてはどうか? フジとの話し合いの状況は?

堀江: 上場を維持していく方向。協力できるような形になりたい。フジとは継続的に話し合いをしたいとオファーをだしている。現状で話し合いはないが、いつでもコンタクトをとれる状況にはあります。電話をしたりして、(提携の)話をしているが、会えないという状況です。

―― ニッポン放送とフジサンケイグループとの取引打ち切りについて裁判所の判断がないが?

堀江: 仮に打ち切られても大きな影響はないが、現状維持したほうがお互いのためと思います。フジもニッポン放送の株を持っており、運命共同体と言える。

―― フジが35%以上取り、ニッポン放送の決議に拒否権があるが?

堀江: 特別決議をいますぐ必要なことと考えているわけではない。

―― 前進ですか?

堀江: 前進したと思っている。話し合いのテーブルについてもらえる可能性が高まったという点で、ちょっとだが前進。

―― フジサンケイグループとの関係は?

堀江: フジサンケイとの関係を一旦切るとかじゃない。ニッポン放送の価値が毀(き)損するという論点だろうが、基本的に毀損はしないと考えている。できるだけ仲良くしていきたい。最初からそう言っています。

 断片的に伝わっているので、私が当社のサイトでやっている所信表明をみてほしい。すべてがぎっしりつまっている。それを見ていただければ誤解なく分かっていただけると思います。

 ぜひがっちり連携させていただいて、インターネットを取り込んだメディアの新しい形を見せて行きたい。日本発世界のメディア・IT・ファイナンシャルグループを作りたい。

 放送のメリットであるリーチ(集客)を使って、よい作品・コンテンツをこれまで以上にお金をかけてつくりたい。制作の現場はもっとお金を使ってハリウッド映画に負けないようなものをつくりたい。コストカッターとか言われてるが、今でも金をかけるべきところはかけ、効率化すべきところは効率化しています。

―― 過半数取る自信はあるか? 難しいといわれてるが? トヨタなどある程度の株数があり、長期保有すると表明しているところがあるが?

堀江: 自信があるとかないとかじゃなくて、そういう方向でやっていく。フジサンケイグループやニッポン放送さんと協力体制を作りたいと考えていますし、今後も提携を呼びかけていきたい。【了】