ラファエル・ベニテス監督のナポリでの冒険は終わりを迎えた。８日のコッパ・イタリア準決勝セカンドレグでラツィオにホームで敗れたことが、もはや決まっていた選択を変えることはない。むしろ、信頼できる人間が内部にいれば、アウレリオ・デ・ラウレンティス会長がすぐにベニテス監督に別れを告げてもおかしくないと考える者も複数いる。

ベニテス監督がシーズン後に去ることが分かっているなかで、ヴォルフスブルクと対戦するヨーロッパリーグ準々決勝の２試合を率いるのに、ベニテス監督がまだ理想のリーダーなのかが問われるだろう。確かなのは、今季が終わればベニテス監督が去るということだ。

デ・ラウレンティス会長はすでに少し前からやり取りにうんざりしていた。実際、同会長はすでに今後の計画を立てるためにベストのチーム編成をしようと動いていたのだ。再びスクデットを争うためのチームづくりで、そこには主力の放出（ホセ・マリア・カジェホン）、重要な存在の慰留（ゴンサロ・）イグアイン、新戦力の獲得（監督次第）も含まれる。

デ・ラウレンティス会長が新監督候補として第一に挙げているのが、サンプドリアを１年半で19位から５位に引き上げ、監督としてもマネジャーとしても大きな成長を遂げたシニシャ・ミハイロビッチ監督だ。だが、同監督はミランやほかの重要な国外クラブからの誘いもあり、すぐに選ぶことを望んでいない。サンプドリアを欧州の舞台に連れていくことに集中している。

これでは、新監督を見つけようと急いでいるはずのデ・ラウレンティス会長と合わないだろう。同会長の手帳に記されているほかの指揮官は、フィオレンティーナのヴィンチェンツォ・モンテッラ監督だ。だが、高額の契約解除金に加え、同監督はオーナーのデッラ・ヴァッレファミリーとの堅い約束がある。

もう一人の候補は、再びイタリアで指揮を執るためにビッグクラブからの連絡を待つルチアーノ・スパレッティ監督だ。

そのほかに、マウリツィオ・サッリ、フランチェスコ・ディ・フランチェスコといった指揮官も、ナポリの関心を引いている。だが、かつてロベルト・ドナドーニ監督を招へいした経験がすでにあるデ・ラウレンティス会長は、より経験のある指揮官を望んでいるだろう。野心的だが難しい場所でチームをマネジメントできるだけの強さを持った指揮官だ。

最近では、ラツィオのステファノ・ピオリ監督の仕事ぶりを称賛していたが、おそらくはユヴェントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督と今季の年間最優秀監督賞を争うであろう指揮官を、クラウディオ・ロティート会長が手放すことはないだろう。

ベニテス監督とデ・ラウレンティス会長は、おそらく来週に話し合うとみられている。だが、もう終わりであることは明らかだ。すでに新監督探しは始まっている。