みうらじゅん自伝的映画は“文化系ROOKIES”

　20日、8月に公開される、映画「色即ぜねれいしょん」の完成披露試写会が東京・汐留にて行われ、ゲストに、田口トモロヲ監督、原作者のみうらじゅん、主演の渡辺大知、堀ちえみ、リリー・フランキー、峯田和伸、臼田あさ美が登壇した。

　本作は　“青春ノイローゼ”まっただ中のモテない少年が、音楽に目覚め、旅を通して出会いと別れを経験するひと夏の成長物語で、みうらじゅんの自伝的小説。

　みうらじゅんによる原作を田口トモロヲが実写映画化するのは、2003年に公開された「アイデン＆ティティ」に続いて6年振りの2作目となる。「アイデン＆ティティ」の主演にはロックバンド・銀杏BOYZの峯田が起用され話題を呼んだが今回の主役に抜擢されたのは、2,000人を超えるオーディションの中から選ばれた17歳の・渡辺大知。渡辺は「黒猫チェルシー」というロックバンドでボーカルを務めている。渡辺について、田口監督は「前作に続いて、“珍しい動物”を捕獲できたと思うので、嬉しいです」と笑顔でコメント。みうらも、「渡辺くんは、背丈はちょっと高いが、顔が本当に当時の僕に似ている」と絶賛。ヒロイン役の臼田は「演じたオリーブという役は、心の中の葛藤がある役だったので、大変でしたが、相手役が渡辺君だから、安心して演じられたのだと思います」と話し、渡辺が照れ笑いをする一幕も。

　また、今回大抜擢となった渡辺の他にも23年振りに映画出演する堀ちえみや、昨年「ぐるりのこと」での演技が絶賛されたリリー・フランキー、映画初出演となるロックバンド・くるりの岸田繁など個性的な出演者に注目が集まっている。

　最後に作品について田口監督は、「これまでの青春映画にない、今までサブキャラでしかなかった人物が主人公なのがこの映画の魅力でもあります。自分にコンプレックスを持っている人もない人にも、ぜひ観て頂きたいです」と映画をPR。みうらは、「この映画は、文科系の“クローズZERO”、文科系の“ROOKIES”だと思って観て頂いて大丈夫かと思います」と話し会場の笑いを誘っていた。

　映画「色即ぜねれいしょん」は8月より全国ロードショー。