金城武が『死神』を演じる。

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伊坂幸太郎の小説「死神の精度」が映画になった。6年ぶりの日本映画に主演した金城武が、7日間で人間の生死を見極める『死神』を演じる「Sweet Rain 死神の精度」が3月22日、ロードショーとなる。その完成報告記者会見と完成披露試写会が1月27日、東京国際フォーラムで行われた。

完成報告記者会見には、金城武、小西真奈美、富司純子、筧昌也監督が登壇した。

7日間で人間の生死を見極める『死神』を演じた金城武は、「死神が現れると、必ず雨が降るということで梅雨に撮影したが雨が降らず、機材で降らせるのを待っていたことが印象強い」とあいさつ。

苦情処理係のOLを演じた小西真奈美は、「晴れ女の要素を持っているので、申し訳ないなと思っていた。初日に金城さんとの会話のシーンを撮影したが、かみあっていない具合が絶妙に2人の雰囲気を作っていて、くすっと笑えたりするところ。見ていただいた後に爽やかな気持ちにさせてくれる」と語った。

美容師役を演じた富司純子は、「行きつけのお店に通ってカットの練習をした。ハサミは親指しか動かしてはいけないし、腕の角度もタンゴを踊るような格好なので、腱鞘炎になりそうだった。美容室で金城さんにシャンプーするシーンがあったが、気持ちいいと言ってくれたことが嬉しかった」と、メインキャストの3人は撮影を振り返ると共に、この作品への自信をのぞかせた。

筧昌也監督は、「初めての長編映画。映画は、三章構成になっていて、全に関わっているのは金城さんだけ。金城さんは俳優であると共に、作り手の立場でアドバイスやアイデアをくれて、密度の濃い2ヶ月間だった」と、初監督作品を熱く語った。

死まであと7日間と分かったらという質問に対して、金城は、「今は映画の撮影に入っているので、ちょっと困る。死神と交渉してみます。それでもダメだったら、関係者に早く代役を探した方が良いと伝えて、残った時間を友達や親と過ごしたい」

小西は、「仕事仲間や友達、家族に『今までありがとう』と手土産を持って、お礼参りにしようかなと思う」

富司は、「毎日が幸せなので特別にとは思わない。金城さんのような素敵な死神が来てくれたらと思う」と語った。

続けて行われた完成披露試写会は、金城武のファンの歓声の中で行われた。この舞台挨拶には金城武、小西真奈美、富司純子、筧昌也監督に加え、光石研、石田卓也、村上淳、奥田恵梨華が登壇した。

金城武は、「映画の死神は、鎌を持っているような怖い存在ではなく、人間同士が思っている感情に対して何も感じない存在。関わる人物を通して、小さな哲学、価値観を描いている」

小西真奈美は、「辛いことを抱えている人もいると思うが、長い目で見ると人生は悪くないなと、見終わった後に爽やかな気持ちなっていただけると思う」

富司純子は、「家でカットの練習をしていたら、ペットが驚いてすごいことになったので、美容室で練習させてもらった」

暴力団員の役を演じた光石研は、「真っ直ぐな男なので楽しかった」

チンピラを演じた石田卓也は、「ずっと雨のシーンだったので、濡れっぱなしで体力的にも厳しかった」

ジゴロな死神を演じた村上淳は、「金城君がずっと好きで、好きな俳優と仕事が出来るのは最高のこと。いい意味で、胸を借りることができた」

美容院ではたらく竹子を演じる奥田恵梨華は、「金城さんと富司さんがいると、現場の雰囲気が研ぎ澄まされ、空気がおいしくなった。その空気を吸ってリラックスしてお芝居ができた」

筧昌也監督は、「原作の存在を知って足かけ三年、こうして上映機会をいただきとても感動している」と挨拶した。

最後に金城が、「特別ではないけれども、近くにある大切なものを、この映画を見た後に見つけ出し、自分の人生と照らし合わせてくれたら嬉しい」と語り、舞台挨拶を締めくくった。

監 督:筧昌也
原 作:伊坂幸太郎
出 演:金城武、小西真奈美、富司純子、光石研、石田卓也、村上淳、奥田恵梨華 ほか

配 給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:http://www.shinigaminoseido.jp/

2008年3月22日、ロードショー


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