F・トーレス獲得でFWのポジション争いは激化<br>【photo by B.O.S.】

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 リバプールは4日、スペイン代表FWフェルナンド・トーレスの獲得を正式に発表した。移籍金2600万ポンド(約64億円)、年俸900万ポンド(約22億円)とも言われる大型契約で射止めたストライカーについて、「フェルナンドはパワーとスピードを兼ね備え、空中戦にも強い。さらにドリブルもできるし、何より点が取れる。今のリバプールにはいないタイプのストライカーだ」と興奮気味に語ったラファエル・ベニテス監督。そして、このスペイン人監督は同時に、若きエース候補の加入で、攻撃陣の人員整理に着手する可能性を示唆した。

 トーレスの加入で、5人体制となったリバプールFW陣。昨シーズン、移籍初年度からエース級の働きを見せたディルク・カイトと、今オフにレバークーゼンから加入したアンドレイ・ヴォロニンを当確と考えると、放出候補はピーター・クラウチとクレイグ・ベラミとなる。そして指揮官は、この2人に対する評価が明確に異なることを隠そうとしない。

「新たな選手が加入したことで、立場が厳しくなる選手も出てくるだろう。ただ、クラウチが来シーズンもリバプールでプレーすることだけは間違いない。彼には『自分の手でポジションを奪え』と言ってある。ベラミに関しては、獲得に興味を示しているクラブが幾つかある。彼にも私の考えは伝えてあるよ。現時点ではリバプールの選手だが、今後どうなるかは分からない」

 今オフの移籍マーケットでようやく大きな動きを見せたリバプール。次の補強に「ウイングの獲得を第一に考えている」と語るベニテスは、1000万ポンド(約24億)程度と言われるベラミの移籍金を補強資金に充てたい考えの様子。いずれにしても、トーレスの加入は、中盤も含めたリバプール攻撃陣の陣容を一変させるきっかけとなりそうだ。