11試合でわずか5勝。ジダンをもってしてもチームを立て直すことはできなかった。(C)Getty Images

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 5月19日に開催されたラ・リーガ最終節で、レアル・マドリーはベティスにホームで0-2と敗れた。

 ニ度の監督交代を強いられるほど不振に喘いだマドリーは、優勝した宿敵バルセロナに勝点19ポイント差をつけられ、3位でシーズンを終えた。スペイン紙『Marca』によると、両クラブにこれだけの差がついたのは、90年のリーガの歴史において初めてという。

 ジュレン・ロペテギの後を継いだサンティアゴ・ソラーリが解任され、ジネディーヌ・ジダンが復任した時には、復調も期待されていた。だが、ジダンは就任からのリーグ戦11試合の成績は、5勝2分け4敗。カリスマ指揮官でも、勝点17をあげるのが精いっぱいだった。
 
 Marca紙によれば、直近11試合の成績としては、リーグで8位に相当する。バルセロナをはじめ、バレンシア、アトレティコ・マドリー、エスパニョール、セビージャ、アスレティック・ビルバオ、ビジャレアルを下回る。

 10月に解任されたロペテギは、10試合で4勝2分け2敗を記録した。勝率は40%。ジダンの勝率は45.4%と、ロペテギ政権をわずかに上回っただけだ。17試合で12勝1分け4敗と、勝率70.5%をマークしたソラーリには遠く及ばない。

 この状況では、さすがのジダンといえども、サポーターから高い評価は受けられない。同紙のアンケートでは、20万人近いサポーターのうち、56%がフランス人指揮官を「不可」と採点している。以下、下から「可」が36%、「良」が5%、「優」はわずか3%だった。

 また、「ジダン復帰でマドリーは良くなったか」の質問にも、78%と大半のサポーターが「ノー」と回答。ただし、ガレス・ベイルを冷遇したマネジメントに関しては、54%が「良かった」と答えている。

 ただ、結果的には、3人の監督でソラーリが最高勝率だったのも事実。「どの監督が良かったか」との質問に、サポーターの44%はソラーリと回答した。次点はロペテギで36%、ジダンは20%と最下位だった。

 3年連続チャンピオンズ・リーグ優勝の栄光から一転、不本意なシーズンに終わったマドリー。夏の大刷新が注目されるジダンと“白い巨人”は、来シーズンに復活を遂げられるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部