スタンリー・キューブリック監督の映画「フルメタル・ジャケット」で、新兵たちを口汚い言葉で罵り、とことん追い込む鬼教官であるハートマン軍曹を演じた俳優のR・リー・アーメイ氏が肺炎の合併症のため2018年4月15日朝に亡くなりました。74歳でした。



‘Full Metal Jacket’ actor R. Lee Ermey dead at 74 | Tulsa's 24-Hour News, Weather and Traffic

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アーメイ氏は1944年、カンザス州生まれ。若いころは不良で、17歳で2度目に逮捕された時に裁判官から軍隊へ行くか刑務所へ行くかという選択肢を与えられ、軍隊を選択して海兵隊に入隊。1968年から1年2カ月にわたってベトナム戦争にも参加しています。

このときの兵役に対する復員兵援護法に基づく教育手当を受けて、フィリピンのマニラ大学で犯罪学と演劇を学び1978年に俳優デビュー。フランシス・フォード・コッポラ監督のもとでは技術顧問を務めました。映画「地獄の黙示録」で第1騎兵師団のヘリパイロットを演じたという話もあるのですが、出演については信憑性が疑われています。

しかし、1987年に公開されたスタンリー・キューブリック監督の「フルメタル・ジャケット」にはハートマン軍曹役で出演。当初は訓練教官役を演じるティム・コルセリに対する演技指導を担当する予定でしたが、あまりの迫力だったため実際に演じることになったという逸話つきの役で、キューブリック監督からも高く評価されました。

Full Metal Jacket Clip - YouTube

なお、ハートマン軍曹が出てくる訓練キャンプのシーンは映画では前半部分を占めていますが、原作小説ではそこまでの分量ではなく、予告編にも登場しません。

Full Metal Jacket - Trailer - YouTube

その後も継続的に俳優業を続け、アニメ映画「トイ・ストーリー」シリーズではグリーン・アーミーメンの声を担当していました。