マリア・シャラポワ、インドの不動産詐欺に関与の疑いで調査を受ける

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マリア・シャラポワ(ロシア)が、ある不動産会社に関わる詐欺・共謀の疑いでインド警察により調査を受けているという。この企業はテニスの有名選手を利用し、着手されることのなかった高級住宅プロジェクトを宣伝していた。

この問題となった企業はホームステッド・インフラストラクチャーといい、「バレエ by マリア・シャラポワ」と名付けられたプロジェクトにおいて、数千万ルピー(数百万ドル)を購入者から騙し取っていた疑いがかけられている。このプロジェクトでは、高級住宅街に専用のヘリポート、テニススクールなど様々な施設が併設するとされていた。

グランドスラムで通算5回の優勝を成し遂げたマリア・シャラポワ。2013年にインドを訪れ、大々的なセレモニーに参加し、プロジェクトの立ち上げに関わったという。インド当局は11月16日付で調査を開始した。

ある購入者の代理人を務める弁護士、ピューシュ・シン氏は水曜日に、購入者の一番の決め手は著名なシャラポワの存在であったと語った。

シン氏は続けて、彼のクライアントであるバワナ・アガワルさんが、インドの首都デリー郊外に位置するグルグラムでのプロジェクトにシャラポワが協力していることに感銘を受け、2013年、ホームステッド・インフラストラクチャーに530万ルピー(8万1678ドル)を支払ったと述べた。この"高級"住宅の値段は2000万ルピー(30万8千ドル)であった。

シン氏によると、その後アガワルさんは3年間に渡り建設会社の動向を追いかけ、土地と自身の投資に関する情報を待ち続けたが、業者は彼女の電話に出るのをやめたという。水曜日には業者のHPに記載のある番号に何度か電話をかけたものの、応答がないままだった。

「プロジェクトは一度も日の目を見ませんでした」とシン氏は語る。

警察の調査は、比較的新しい法的根拠を試すものになるとシン氏は述べた。つまり、巨額の資金を投資家から得るような巨大プロジェクトを推進する著名人は、プロジェクトに名前を貸して信用性を付与する前に、正当な注意義務を果たすべきではないか、というものである。

国際的に有名なスポーツ選手でこの企業に関わった人物はシャラポワだけではない。問題となった企業のウェブサイトでは、F1ドライバーであるミハエル・シューマッハとの「ミハエル・シューマッハ ワールドタワー」というプロジェクトの宣伝も行われていた。

(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真は2016年のドーピング疑惑で会見したシャラポワ
(AP Photo/Damian Dovarganes, File)