ダイキン工業の営業車「ぴちょんくん号」は、そのとても目立つフォルムで、しばしば目撃情報が話題になります。2009年のデビューから8年、現在はどのような境遇にあるのでしょうか。

ぴちょんくん、実はデビュー18年目

 エアコンや給湯器などを手掛けるダイキン工業(大阪市北区)の営業車「ぴちょんくん号」は、同社のマスコットキャラクター「ぴちょんくん」を模しており、街なかを走るととにかく目立ちます。デビューから8年経ちますが、目撃情報があとを絶ちません。


東京駅に展示された「ぴちょんくん号」(画像:ダイキン工業)。

「ぴちょんくん」は2000(平成12)年の春、同社のルームエアコン「うるるとさらら」のCMキャラクターとして誕生。水滴を模したキャラクターで、その可愛らしいルックスに視聴者からの問合せが相次いだそうで、いまではルームエアコンだけでなく、同社の看板キャラクターとして幅広く認知されています。

「ぴちょんくん号」の誕生は2009(平成21)年5月。ブルーのクルマ3台がお披露目され、全国を旅するイベントなどに使用されました。ベースとなる車体には、「ぴちょんくん」の柔らかいイメージをこわさないよう、丸みを帯びたフォルムのトヨタ「iQ」が選ばれたといいます。

 それから8年、「ぴちょんくん号」は現在どうなっているのでしょうか。ダイキン工業に聞きました。

――最近も「ぴちょんくん号」の目撃情報があとを絶ちませんが、2017年7月現在で、どのようになっているのでしょうか?

 当初の3台から増え、現在ではブルー6台、ピンク1台の計7台となっています。ピンクのクルマは「おユぴちょんくん号」といいます(編集部注:「おユ」=「お湯」の意)。


羽田空港にも登場した「ぴちょんくん号」(画像:ダイキン工業)。

――現在、「ぴちょんくん号」はどのような仕事をしているのでしょうか?

 全国にある当社の販売会社に貸し出しています。営業車としても使われていますが、最近では頻度は減り、展示会などのイベントに使われることが多くなりました。

――営業車として、日本のどのあたりを走ってるのでしょうか?

 九州四国を除く、北海道、本州各地を走っています。

一般人からの目撃で、ドライバーは緊張

――とても目立つ車体ですが、ドライバーはどのような気持ちなのでしょうか?

 公道を走ると、一般の方から注目をあつめてしまうため、ドライバーの緊張感は高まるようです。

――ぴちょんくんの頭を模した部分がとがっていますが、なにかにぶつかったりしないのでしょうか?

 よほど低い屋根でないかぎり、ぶつかることはありません。車庫入れは難しいと聞いたことがあります。


渋谷パルコ前にお披露目された「ぴちょんくん号」(画像:ダイキン工業)。

――走行距離はどのくらいになりましたでしょうか?

 個別の走行距離については把握していません。

――一般の人や商談先など、この8年間の反響はいかがでしょうか?

 当社に対する認知向上や、商談の際の話題のきっかけとなっています。


大阪城公園を走る「ぴちょんくん号」(画像:ダイキン工業)。

――車体のベースとなるトヨタ「iQ」は、2016年をもって生産終了となりましたが、今後は違う車種を使うのでしょうか?

 違う車種では考えていません。現存の各車が廃車になり次第、サービスを終了する予定です。

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 新しい「ぴちょんくん号」がお目見えすることはないようですが、ダイキン工業は現在の7台について「当社の認知向上のため、今後も積極的に活用していきます」としています。

【画像】「ぴちょんくん」と「ぴちょんくん号」


「ぴちょんくん」は水滴を模した、ダイキン工業の看板キャラクター(画像:ダイキン工業)。