2023年の全豪オープン車いすテニス部門は「国枝慎吾引退」の衝撃とともに幕を開けた──。誰もがその不在を強く意識し、同時に、自身こそが車いすテニス界を牽引していくとの使命感を胸に宿す。そんな「ポスト国枝時代」最初のグランドスラム決勝戦は、第1シードのアルフィー・ヒューエット(イギリス)と、第3シードの小田凱人の顔合わせとなった。四大大会の単決勝戦に、国枝慎吾の名がないのは6大会ぶりのこと。25歳と1