英紙がサッカー界のアカデミー賞を発表…会見説教賞やダイブ賞など

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 イギリス紙『デイリーメール』が23日にサッカー界のアカデミー賞を選定し、発表した。

 7部門に分かれた同賞はまず、“最優秀テクニカルエリアかんしゃく賞”から発表された。かんしゃく賞に輝いたのは、アーセナルを率いるアーセン・ヴェンゲル監督。同監督は昨年10月5日に行われたプレミアリーグ第7節のチェルシー戦で、試合中に対戦相手を率いるジョゼ・モウリーニョ監督と激しく口論をし、敵将の胸を突き飛ばす映像も映し出された。また、ヴェンゲル監督は試合後のインタビューで「あなた方は良いカメラを持っている。私はあの場面で何が起こったのかを確認しにいっただけだ。それ以外に話すことはない」と語っていた。

 次に発表されたのは“最優秀記者会見説教賞”。今シーズンもっとも話題を呼んだ記者会見を行った人物を対象とする同賞は、マンチェスター・Uを率いるルイ・ファン・ハール監督に贈られた。ファン・ハール監督は今月10日に行われた記者会見で、「放り込み戦術を採用している」という意見に対し、A4の資料を4枚用いて盛大に反論。これが受賞のきっかけになった。

 3番目に発表された“最優秀外国語フィルム賞”には、レアル・ソシエダを率いるデイヴィッド・モイーズ監督が輝いた。マンチェスター・Uを解任され、リーガ・エスパニョーラに戦いの場を移した同監督はまだ、スペイン語を勉強中の模様。会見でクラブのリザーブチームについてどれくらい知っているのか問われ「何人かの選手のことは知っている。彼らと一緒に練習した回数は、ウノ、ドス、トレース、クワトロ(1、2、3、4)…えーっと…それくらいかな」と、数字をスペイン語で表現し、勉強の成果を披露している。

 “最優秀コメント賞”は、マンチェスター・UのOBで現在は解説者を務めるギャリー・ネヴィル氏が受賞した。ハイライト番組『マンデー・ナイト・フットボール』では、リヴァプールOBの解説者ジェイミー・キャラガー氏とコンビを組み、鋭いコメントを発している。2人の初共演となった回でG・ネヴィル氏は、マンチェスター・Uに所属するオランダ代表FWロビン・ファン・ペルシーについて「センターバックにとって大きな問題だ。彼はどの部屋に潜んでいるかわからない不法侵入者のようだ」と、独特の言い回しで称賛した。キャラガー氏の「ベッドの下にいるかもよ」という冗談に対しては、「君は不法侵入者のようだね」というツッコミを入れていた。

 次は選手が対象の“最優秀スワン・ダイブ賞”が発表され、チェルシーに所属するイングランド代表DFガリー・ケーヒルが受賞した。昨年12月13日に行われたプレミアリーグ第16節のハル・シティ戦での同選手のダイブが受賞の理由となっている。敵将のスティーヴ・ブルース監督は、この飛び込みを「白鳥の湖のようだ」と評したが、相手選手との接触が無いことをはっきりと見てとることができたため、レフェリーからイエローカードを提示された。

 ケーヒルに引き続き、リーグ首位を走るチェルシーからセルビア代表MFネマニャ・マティッチが選出されたのは“最優秀助演男優賞”。チームについて語る際は誰もが、MFエデン・アザール、FWジエゴ・コスタ、MFセスク・ファブレガス、MFオスカル、MFウィリアン、DFジョン・テリー、GKティボー・クルトワを挙げるため、“影の存在”として取り上げられている。マティッチが出場した試合は37試合中1敗にとどまるのに対し、同選手不在で迎えた3試合では2敗を喫していた。この数字がマティッチの重要度を物語っている。

 最後に発表されたのは“おしゃれ賞”で、ウェストハムに所属するMFアレクサンドル・ソングが受賞した。ファッション誌『GQマガジン』で2014年ワーストドレッサー賞の第10位にランクインした経歴を持つソング。同紙は「彼は驚くべき衣装部屋を持っている」として、「彼の変化が激しいファッションと奇抜なセンスについていくのは難しい」とコメントしている。